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ある内科医の独り言

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2005.08.11
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病人以外も来る場所には違いないが、基本的に病院に来るのは病人、という相場は今も昔も変わらない。そんな病気やけがで弱っている弱者とされる患者さんたちは長患いになればなるほど自分の境遇を呪い始める。

『どうしてこんな病気に……』
『どうして私だけが……』

残念だけれども何も答えられない。患者さんはもちろん、目の前の主治医だってわからないのだ。ただわかっていることは一つ。生まれた以上、軽重の差こそあれ人は必ず病気となり山を越え、谷を越えても最後には死んでいくということだ。

確かに病気のメカニズムに関してはかなりのところまでわかっているものもある。しかし、その病気が実際に発現するかどうかまではわかっていないのが現状だ。先に挙げた『どうしてこんな病気に……』なんて嘆きには

【え~っとですねぇ、「混合性結合組織病」とは抗U1RNP抗体が認められ、臨床症状としては……(中略)……というわけなので混合性結合組織病はいくつかの膠原病が重複してあらわれる重複症候群の中の一つです】

とその場だけにわかの知識で繕うことはできるだろう。もしかすると患者さんも納得してくれるかもしれない。しかし、いくら病理や疫学などを解説してもらっても『なぜあなたが病気になったのか』という答えにはならない。アルコール性肝硬変など原因がはっきりしているものがあるにせよ、同じように飲んでいても病気にならない人だっているわけで、その差は神のみぞ知る領域に達してしまう。

我々ホモ・サピエンスも動物である以上、病気になるのは確かなことだ。今も昔もそれは変わらない。しかし文明が発達し最新の知見をもって病気と対峙するとき、時に病気は我々から遠くかけ離れた存在になってしまう。

『病気』は人と切り離して考えられるものではない。罹患した人を含めた『状態』のようなものだ。解き明かすことのできない生命の神秘がそれを如実に物語っている。

おそらく、今後も『なぜ病気になるのか』という命題の答えは見つけられないだろう。人が人である限り無理なような気がする。それが解明されるのはきっと客観的に『生命とは何か』が完全に解明されたときにしか訪れないはずだからだ……。






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最終更新日  2005.08.11 09:26:11
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