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ある内科医の独り言

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2005.10.11
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診療報酬がマイナス改訂する方向で提言されているようだ。

バブル崩壊後2年ごとの改訂で徐々に診療報酬が下がってきた経緯があり、今度の改訂もおそらくマイナス改訂になることはほぼ間違いないものと思われる。我々医療者側からすれば「売り物」の値段を下げろということなので、かなり厳しい状況だが保険制度上致し方ない面もありなかなか難しい立場におかれている。

試算によると1%の診療報酬は700億円相当だという。700億円といえば阪神が優勝したことで見込まれる経済効果であり、さきの総選挙で必要となった費用にほぼ等しく、どれぐらいの規模なのかリーマン医者には見当もつかないが、かなりの金額だということは何となくつかめる。

こうした診療報酬のほとんどは高齢者に使われていることは周知の事実だが、そのなかでも検査や投薬といった費用が大半を占める。

我々にはこうした医療費が高いのか安いのか、それを知る術すらほとんど与えられていないわけだから仕方ないにしても、じゃぁ一体いくらだったら納得できるのかという金額も提示できない。

たとえば風邪で病院を受診し診察や検査を受け、クスリが処方されて¥3000だったとしよう。しかし、これが高いのか安いのか患者さんはもちろん我々医療者もよく分からない。

風邪ならいくらで納得できるのか、癌なら一体いくら出せばいいのか……そんなことなどお構いなしで診療報酬はどんどん改訂されていく。そりゃ、理想は「タダ」なんだろうけどもタダほど高いモノはないというから、どこかでしっぺ返しが来るのは間違いない。そして、自分だけはしっぺ返しを受けないでおこうとする魂胆も露呈しているからやりきれない。

国民皆保険制度というきわめて希有な体制下、病院にかかるという金銭感覚がお互いにマヒしてしまっているようだ。

患者さんからは「高い」「いらない検査をされた」「医者と相性が悪いので別の病院へかかってみた」など様々な不満があるようだ。確かに自分の処方内容や検査内容を見ていても無駄と思える部分は多いと反省することしきり。鋭い洞察力で極力
検査や投薬を排することができればいいが、名実ともにスマートな診療は難しい。

しかし、僕らからすれば主治医を自由に選べたり、どこの病院にかかってもクスリの値段などが同じであったり、紹介状も持たずに別の病院へ勝手に受診できる医療制度など日本は贅沢すぎるぐらい患者さんを優遇する制度を持つ国家だと思う。

いずれ、そうした優遇制度も破綻する。国家が積み上げてきた累積債務はもうカウントできないくらいに膨らんでいて、自転車操業の状態だ。その負担分をあくせく働く国民の税金でまかないその場を何とかやり過ごしている。

医療とカネにまつわる問題など掃いて捨てるほどある。医は仁術なんていう尊い言葉は政府からしてみればどうでもいい内容で、結局、医は算術という俗世の言葉がまかり通ってしまう。

人の不幸で飯を食っている立場の僕からすると医療費マイナス改訂は「是」であり「非」でもある。因果な商売だなぁと少しばかり恨みつつ、今後どうなっていくのか結論を見守りたい。





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最終更新日  2005.10.11 13:23:41
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