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カテゴリ:しつけ
多くの方が頭を痛める問題です。ご質問がありましたので参考になればと思います。
まず、ツール。経験上、いろんなツールを使用しますが、チョークチェーンはあまり役に立ちません。 大型犬や力の強い犬、(ハスキーなどはもともと引っ張ることを仕事にする犬です)の引っ張り癖に役に立つツールはペンチカラー(プロントカラー)です。 あの、いかついギザギザのカラーです。 ペンチカラーやチョーカーを誤解される方が毎回いらっしゃるのでご説明します。 どういう誤解かと言えば、「犬を痛めつける」というイメージ、「犬が可愛そう」というイメージ、、多くの方は犬が痛そうだという誤解です。 私がトレーニングのクラスでいつもいうことなんですが、犬が可愛そうという気持ちの前に、犬を飼っている飼い主としての自覚と責任を持つように話ます。 犬が飼い主を引っ張る=コントロールできていない、ということなんです。 犬の引っ張り癖に伴う問題は怪我です。事故です。犬が急に走り出す、子供にとび掛かる、飼い主が引きずられる。交通量の多い道で、犬が道へ飛び出そうとしたとき、飼い主が引っ張られている状況を想像してください。 車に跳ねられることを最悪防げたとしても、急ブレーキを踏む羽目になった運転手にとっては、大変迷惑です。 犬を飼うという責任は社会においても自覚するように生徒さんに話しています。 では、ペンチカラー、これはどういうものかというと、この道具自体、犬の首を締めるものではありません。首を締めるものはチョーカーです。ペンチカラーは、犬の首の皮をつねるという負荷を与えるものです。 母犬が仔犬をしつけるとき、仔犬の首に歯を当てます。喉元という場所です。首ではありません。首の上、耳の後ろからあごのラインにかけての場所、喉元です。 喉元の位置が大切です。その部分に丁度母犬の歯があたったようなショックを与えるのがペンチカラーです。チョーカーはどうしても首の下(肩の部分)まで滑ってきてしまいます。トレーニング中は必ず首輪が耳のすぐ後ろへ当たるように注意を払ってください。 日本ではリーダーウォークというメソッドで引っ張り癖を直す方法があります。これは犬が引っ張る度に、飼い主が犬を直視せずにすばやく方向転換するというものです。引っ張る度に人間が引っ張り返すというやり方です。 通常、このトレーニングで引っ張り癖は序々に直ってきます。根気が要りますね。このリーダーウォークに、ペンチカラーなどの負荷をつけることによって、犬はもっと早く学習できます。トレーニングの手助けの1手段がツールなんですね。 小型犬の場合、人間の力の方が強いのでペンチカラーは必要ありません。根気よくリーダーウォークを続けることが肝心です。 中型、小型犬、大型犬全てに使えるほかのツールをご説明します。ハルティーとジェンタルリーダーというものです。 ハルティーは装着が簡単です。これは犬のヘッドギアです。乗馬を経験された方ならご理解頂けると思いますが、馬は頭(鼻先)をコントロールすることで指示を学びます。 ハルティーはそれの犬版です。ハルティーを装着して、普通の首輪へアタッチさせて散歩してみてください。犬が引っ張る度に、リードをちょんちょんと引っ張って合図を送ります。それだけで引っ張ることは直ります。お試しあれ! 超小型犬にはジェンタルリーダーがあります。同じく頭(鼻先)をコントロールするためのツールです。 どうしてもペンチカラーが嫌だと思う方、ハルティとジェンタルリーダーを活用してください。 ただ、このハルティーとジェンタルリーダーを使うときの問題は、多くの犬が大嫌いってことです。装着を嫌がる犬がほとんどです。付けられると「好き勝手できない!」って犬もわかるんですね。 無理やり装着は止めましょう。ご褒美をつかって装着のトレーニングをしてください。 リーダーウォークを試しているが効果がないという方、ぜひツールを使ってみてください。役に立つと思います。トレーニングができれば、ツールは必要なくなります。反復あるのみ、根気よくトレーニングして、社会に迷惑をかけないオーナーになりましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.11.22 04:00:40
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