スチュワデスが呆れたドクタートヒモイ公式げすとはうす ~世界は基本的に広い~んですけど・・

2022/08/21(日)16:31

元炭鉱夫ではないガイドとの三池炭鉱での邂逅 大牟田市 宮原坑

あ月が出た出た~と歌いながら三池炭鉱のひとつ、宮原坑に到着した。それにしても、日本の栄華を誇った三池炭鉱、日本一の産出量、そのイメージとしては、駅とか港に向かって、ドドーン、と大きな道が通り、広大な敷地がバシーンと広がっているのである!であったが、いやあ、行くには細い細い道、対向車来るなよ、このレンタカー保険かけてないのだからね、今日はレンタカー格安2,000円なのだからね、と思いながら、櫓が見えて、到着、あれ、これだけ?という感じであった。 ただ、駐車場は、やたら広く、降りて、まずは列車型トイレである。列車で石炭を運んでいたのである。 その線路も、ま、世界遺産ですよ、とのことである。 入っていくと、じゃあ、ガイドするね、と陽気なオジサンが付き添ってきてくれた。 ガイドさん「どこから来られましたか」 私「神戸です」 ガイドさん「おお、三ノ宮ですか?私も東大阪に住んでましたよ、十三、神戸でしたか?」 私「十三は大阪です、飲みにってたんですね」 ガイドさん「よく遊びに行きましたよ、あと六甲山にもよく行きました。」 私「ああ、私、六甲山に住んでます(なんでやねん)」 ガイドさん「今残っているのは第一櫓だけです」 私「いやー、世界のミイケですから、広大な敷地かと思ってましたよ、これだけなんですね」 ガイドさん「三池炭鉱は、総称で9つの坑がありまして。ここも、昔は広かったんですけど、ご覧のとおり宅地として売り払って戸建てが建っているんですね。だからここと、この横の芝生だけで、地下にいろいろ埋まっています」 私「そういうことなんですね。戸建てでしたら、杭打つわけじゃないので、地下にいろいろ埋まっていてもいいですものね」 ガイドさん「石炭を掘ると、その10倍の水が出るんですよ、そこでイギリスからデビーポンプというのを技師と共に輸入したのですよ、今はないですが、一面だけ壁が残っています。 ガイドさん「このレンガの積み方見てください。イギリス積みです。日本では、富岡製糸場みたいにフランス積みですね」 私「世界遺産対抗してんですね、どっちが強度が良いんですかって質問よく出るのではないですか。形式美の違いだと覆いますけどねえ。」(10cc の I'm not in Love が意味なく頭を流れる) ガイドさん「そうなんですよ、どっちも同じですと答えますよ。三池炭鉱は官営で始まり、お金が続かなくなって三井に現在のお金で〇〇〇百万円(忘れた)で払い下げられたんですよ。初代の社長は団琢磨です、知ってますか」 私「ん、劇作家、いや作曲家・・・」 ガイドさん「それ、イクマさん、孫じゃないすか。ははは。三井の総帥ですよ」 私「あー、岩倉使節団のアメリカ留学組に入ってましたよね」(日本の国家指導者が当時退去して2年間日本を留守にしたのだからねえすごいよねえ。大学1年のゼミで論文書いたわ、ってこと思い出した) ガイドさん「それで、ここに集められたのが集治監(一発変換しない!)のひとなんですよ。知ってますか集治監?」 私「刑務所ですね。北海道に多かったですよね。」 ガイドさん「網走!それでそのひとたちは、修羅坑っていわれてたんですよ」 私「そら、またひどい言い方ですなあ」 ガイドさん「昔は、公害問題も何もなかったから、出た水はそのまま、汲みだして有明海に流してました」 私「ああ、でも、単に水が出ただけ何で、公害物質はなかったですよねえ」 ガイドさん「なかったんじゃないですか。でも川にむき出しで流してましたね」 ガイドさん「これリベットで組み合わせているんですよ、エッフェル塔も同じです。リベット知ってますか」 私「中学の時に、リベットでチリトリを作らされましたよ、懐かしいですね」 ガイドさん「服着てますけど普段は裸ですね」 私「そうでしたね(考えたら、俺も、最高峰の三池に来るまでに随分炭鉱を訪ねたような気がするが、大抵は、櫓系ではなく、地下潜り系だったなあ) ガイドさん「ところで、熊本城とかいかれましたか」 私「うーん、以前来た時に行ったと思います」 ガイドさん「そうですか、今回はどこに行かれましたか」 私「ん、まあ、その気になったらいつでも来ますから・・・ははは(返事になってませんな)」 ガイドさん「昔は木製でしたよ、これ最新型ですね」 ガイドさん「ぼた山って知ってますか、ここは、全部、埋め立てたからボタないんですよ。」 私「ああ、余り土ですね、五木寛之の青春の門とか思い出します」 ガイドさん「土を掘りだしたものは石炭かそれ以外つまりボタですね。九州の内陸部ではいっぱいありますね。もっていくところがなかったからですね」 ガイドさん「最近の若い人はダイヤルわからないからねえ。」 私「しかし、巻き式の電話は私も見たことないですねえ。ダイヤル回した手を止めたって歌詞の意味も分からないらしいすね」 ガイドさん「あ、万田坑行かれましたか、あそこは有料ですからねえ。ここは無料です。」 私「はあ。(えらく対抗心燃やしているなあ)」 ガイドさん「それにしても、実は、長い間、ここもほったらかしで散らかってたんですけど、世界遺産準備って、もう急いで整備したんですよ」 私「そういうことですね、でも、ここに設計図書みたいなの、紙がポーンと置かれてますけど・・・ははは、すごいデカいボルトですね。」 ガイドさん「工場閉鎖されたら、近所の子供たちが櫓に上ってたんですよね」 私「私が子供だったら、必ず登ってます」 ガイドさん「休憩所です」 私「あ、ストーブだ」 ガイドさん「何で暖めていたか分かりますか」 私「え、そりゃ石炭ストーブでしょ」 ガイドさん「この質問よくするんですよ、皆さん、ガスとか電気とかいうんですよ。ここはどこでしたか、って聞きなおすんです」 私「いい質問ですなあ」 ガイドさん「これが地下に行くエレベーターです。20人乗っていたそうです」 私「レールもあるから、石炭積む台車もですよねえ」 ガイドさん「そうです、キツキツです」 ガイドさん「良く揺れて岩盤にぶつかるので、木で枠を作って囲ったのです」 ガイドさん「ボルトは新しいでしょ、昔は、その横にあるように木枠をうまく組み合わせていたんですよ」 私「あ、ほんとだ」 ガイドさん「この木は何でしょうか、奥は柿なんですよ」 私「梅ですか」 ガイドさん「それにしても世界遺産になってもちっとも景気良くなりません」 私「そりゃそうでしょ」 ガイドさん「(ちょっとむっとして)何でですか」 私「だって、無料じゃないですか・・・・」 ガイドさん「ところどころ穴が開いているのは、やぱ戦時中、米軍からの砲撃があったからなんですよね」 私「戦争前にここは閉山したって聞いたけど、いつ再開されるか分からなかったからとうことでしょうかねえ」 ガイドさん「ありがとうございました。土産物とかコーギーとかあるので、ちょと見て行ってください」 私「(無料だったから、ここでお金落とそうかな)はい」 店の人「どこから来ましたか」 私「神戸です、もう今日帰ります(今日来たんだけど)」 店の人「熊本城とか行かれましたか」 私「前に来た時に行ったような気がします」 店の人「孫がこの前、姫路から帰ってきました」 私「はあ。この訳の分からないシャレのカレー買います」 受付のおばちゃん「どこから来ましたか」 私「神戸です」 受付のおばちゃん「遠いところからどうもです」 私「こちらこそどうもありがとうございます」 駐車場のおじさん「どこから来ましたか」 私「神戸です」 駐車場のおじさん「遠いところからどうもです」 私「こちらこそどうもありがとうございます」 車を走らせると、遊園地が似たような感じ。 誰かのエッセイを思い出した。戦後の就職で、東大卒の彼は、三池炭鉱とどっかの自動車メーカーかなんかに。メーカーは、就職接待が質素だったが、これからの産業だとの熱意だけ、三池炭鉱はすごい接待で、月が出た出たの人たちもやってきて大宴会だったそうだ。彼は、将来を考え、メーカーにしたんだけど、あれどこで読んだんだろう。 2017.2熊本 熊本行き。 宮本武蔵五輪書 熊本 三池炭鉱 万田坑。 熊本 三池炭鉱 宮原坑。 熊本 三池炭鉱。 熊本 荒尾観音。 熊本 荒尾 荒尾大師。

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