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カテゴリ:読後レビュー(江戸川乱歩賞)
2015年4月8日 ★★★ ここ1週間ほど時間がなかなか取れずに好きな小説が読めずにいたが、ミステリー小説を読み始めたころ好きな作家の一人だった真保裕一の作品を約2年ぶりに手にとってみたのは江戸川乱歩賞を受賞した著者の記念すべきデビュー作だった。 ヨーロッパの原子力発電所の事故による放射能汚染食品が、検査をすり抜けて日本国内に輸入されていた。スクープした記者が運転する車ごと海に落ち、意識不明に陥ってしまう。記者の友人である羽川は厚生省の元食品Gメンとして食品検疫所で働いていた。レストラン倉庫に保管されていた肉への毒物混入事件が発生し、その調査を始めた羽川に危機が迫る! 江戸川乱歩賞史上最大級の骨太作品。(BOOKデータベースより) 本作はチェルノブイリ原発事故による放射能汚染食品の横流しを題材にしたハードボイルドミステリーである。今まで読んだ著者の作品のような序盤から手に汗握る展開ではなく、中盤までは汚染食品の横流しの真相究明に乗り出した羽川の調査が淡々と進んだ内容にページ数はさかれており、ちょっと退屈するぐらいであったが、後半の羽川に死の脅迫が迫るあたりから緊迫感に溢れた展開へと変わって行き、羽川が事件の真相に近づくにつれ意外な犯人の姿が現れ急展開する。このデビュー作以降の数冊の作品を「小役人シリーズ」と名づけられていて地位も特殊な技能もない一介の公務員にすぎない主人公が事件の真相に迫っていく。他の作品を読んでいないが地味ながら、ある意味いい味が出た作品に仕上がっているのではないだろうか。この作品をスタートに売れっ子作家にのし上がった記念すべき作品であるので真保裕一を知るには必ず読んでおくべき一冊だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.12.21 06:58:56
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