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2023.04.09
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2023年4月9日
★★★★
道尾秀介のソロモンの犬を読んで久しぶりに読書の感覚が戻って来たので、この勢いのまま次は何を読もうかと未読の本棚を眺めていると、大好きな作家である岡嶋二人とその解散後の片割れである井上夢人の作品の数冊が目にとまり、どっちにしよかと迷ったが、ここは何を読んでも駄作がない岡嶋二人の作品に決めて、手に取ったのはクリスマスイブに雪に閉ざされた山荘で殺人鬼に追われるというサスペンスものの本作を昨年の年始に読んだ「眠れぬ夜の報復」以来、1年4ヶ月振りに読んでみた。

山あいの別荘でのクリスマス・パーティーへと向かった敦子と喬二。だが、夜になって到着した別荘には明かりひとつなく、メチャメチャに荒らされたリビングには、喬二の友人・小坂の血まみれた死体が!雪に閉ざされた別荘地を襲う不条理な殺意。緊迫の長篇サスペンス。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。(BOOKデータベースより)

ミステリーでは定番の断絶された雪山での山荘で殺人事件が起こるという展開で、更に犯人が目撃された事をきっかけに殺人鬼に変貌して皆殺しにするため、執拗に敦子と喬二、友人をひたすら追い詰めるという、単純明快な物語でしたが私的には楽しめました。
あとがきに岡嶋二人の片割れの徳山が殺人の動機を考えるべきと主張して、もう一人の井上が反対してこの展開になってたらしい。後に井上が岡嶋二人の自叙伝で駄作であったと記しているがこれはこれで普段の岡嶋二人の作品には無い展開で良かったと思う。ただプロ的には納得がいかない出来なんだろうと言う事でしょう。
なんだかんだと岡嶋二人の作品は読みやすく面白い。未読の本棚にはあと2冊しかないので残り僅かな貴重な時間を楽しみたいと思う。





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最終更新日  2024.05.03 18:55:09
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