誉田哲也(シンメトリー)
2026年2月24日★★★宮部みゆきの「龍が眠る」を先週読み終えたあと、次は誉田哲也の作品を読んでみようかと思い、未読の本棚を眺めていると姫川シリーズの短編集の本作が目にとまり、姫川シリーズを読んだのがいつだったのかを調べてみると2014年7月だったことがわかり、じゃあ次はこれにしようと決めて、「ソウルケイジ」以来約11年半振りに姫川シリーズ第3弾を読んでみた。姫川玲子は、警視庁捜査一課殺人犯捜査係に所属する刑事だ。主任として、「姫川班」を率い、殺人事件の捜査にあたっている。なりたくてなった刑事、三度の飯より捜査活動が好き、できれば派手な事件に挑みたい。そんな女だ。しかし、事件の真相と司法の間には、割り切れぬ闇も確実に存在して……。 --このテキストは、 ハードカバー 版に関連付けられています。 (BOOKデータベースより)姫川玲子シリーズとしては3作目であるが、前2作と異なりシリーズ初の短編集となっている。それぞれの作品を通して長編では書かれていなかった姫川玲子の所轄時代や、上司の今泉係長との出会いなどの過去と彼女の素の姿や本音などが描かれている。これらを表現することによって、今後の作品にも影響するような気がする。また、文章も他の作品と同様に読みやすく、グロテスクな描写もないためどんどん進んでいくのだが、短編集のため、もう少し深掘りして欲しいと思うところで話は終わってしまうのが少し残念だが、これは仕方がないところでしょう。短編集のなかでも姫川が売春をする女子高生とのバトルを描いた「右では殴らない」と二人の不審死から元警察官の男を姫川が嗅ぎつけた「過ぎた正義」が私の一押しの作品にあげたい。本棚に姫川玲子シリーズの次作「インビジブルレイン」が眠っているので早めに読んでみようと思う。