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カテゴリ:随筆
朝から蝉が鳴いています。自然の梅雨明け宣言だと思っています。
上の子は虫が好きでした。何でも捕まえてきます。夏休みになると、蝉を捕まえました。まだ、四歳ぐらいの頃、蝉を虫かごに二十数匹捕まえて、まだ虫取りをしています。蝉は長い間土の中にいて、地上で7日しか生きられないのを考えると、かわいそうになり、「逃がしてあげなさい。」と子供に言いました。でも、子供は納得しませんでした。その時、ある昆虫学者の書いたものの中のことを思い出しました。「子供は虫をしなせながら、虫を理解していく。子供に捕まったくらいで虫は減らない。」このような内容だったと思います。少し様子をみることにしました。時間が経つにつれ、蝉は弱っていきました。もう一度逃がすようにいいました。今度は、虫も生きていることを子供なりに感じたのでしょう。逃がしました。でも、中には弱って飛べないせみもいました。それ以降せみや他の虫は捕まえて少ししたら、にがすようになりました。 そのかわり、死ぬ心配のない蝉のぬけがらがコレクションされるようになりました。 子供達の夏中集めたその数五十あまり、つい子供達に文句をいったら、反論されました。もっとあったけど、きたないのはもってこなかったと。理屈は通っているので、それ以上は言えませんでした。 下駄箱の上に並んだせみのぬけがらをみた郵便配達のおじさんに「大変だねえ。」と同情された記憶があります。 子供達も大きくなり、それぞれ家を離れて大学にいっていた頃、夏休みは子供達が帰ってきます。1人が居間でごろごろしていたとき、玄関があきました。うるさいせみの声も一緒です。もう1人が帰りに手づかみで捕まえてきたのです。クマゼミはからだも大きいので、声も大きいのです。部屋中に蝉の声、そのうるさいこと、持ってきた本人以外、一斉にみんなが大声で、「逃がしてきなさい。」しかたなく、逃がしにいきました。おおきくなっても、あいかわらずです。 せみは結構てづかみで簡単に捕まえられます。私も捕まえられます。にいにいぜみくらいだと、小さくて可愛いと思います。クマゼミはいやです。 きょうも一日暑くなりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 8, 2005 08:33:47 AM
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