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かんがるー日和の読書録

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2007.09.03
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カテゴリ:歴史小説


≪あらすじ≫

7人のA級戦犯のうち、唯一の文官であった元総理、外相広田弘毅。戦争防止に努めながら

も、東京裁判ではその努力は認められず、絞首刑を宣告された。裁判を通じて一切の弁解をせ

ず死を従容として受け入れた広田の生涯を、激動の昭和史と重ねながら抑制した筆致で克明に

たどる。次代にまで読み継いでいきたい吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の名作。



「自ら計らわぬ」を生死を通して貫いた広田弘毅

自ら進んで自分に有利になるように計らわない

自分が行ってきた仕事に対して、

後から言い訳することなく

結果責任をとる


そのため東京裁判では一言も弁解することなく

文官でただ一人死刑判決を受ける

「その生き様には迫力を感じるよ、広田弘毅」


政治に限らず仕事でも

どんなに一生懸命やっても

うまくいかないことがたくさんあるよね

いや、むしろうまくいかないことのほうが多いくらいだろう

そういった結果が出たときに

リーダーとしてどう対応するか

ここが問題だ


これが意外と難しい・・・

“誰かのせいにする”

“結果を見ても見ぬふりをする”

“悪い結果を隠そうとする”

真のリーダーはそのような対応ではなく

「自ら計らわず」結果に対して責任を取るべきだ

この本で広田弘毅からそんな事を学んだ気がする


ある派閥の長が、この本を200冊、若い議員に配ったという話もうなずける

城山三郎の著書は『もう、きみには頼まない』しか読んだことがなかったが

他の作品ももっと読んでみたい、そう思わせる一冊となった


オススメ度 ★★★★☆





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最終更新日  2007.09.21 21:32:06
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