オーチンの日記 in うちなー

2007/08/21(火)13:09

リラックスにはスキルがいる

からだ(45)

「リラックス」って、 たとえば、集中して精神・肉体の力を一気に発揮する、という行為に比べて、 誰もができる「簡単なこと」のように思われている節がある気がします。 でも、必要な場面で本当に精神的にも肉体的にも弛緩するというのは、 実はすごいスキルが必用なんではないか。 「さあ肩の力を抜いてー」とか 「はーい、リラックスー」とかよく聞くフレーズですがね。 それがそんな簡単にできれば警察いらん、 みたいな場面も多くあるように思います。 (産後の交感神経フル始動で、 何を見ても発情期の猫のようにイラつくときとかさー、 お母さん肩の力を抜いて、とか言われたらさらにブチ切れますな、私なら) 二人目出産を控えて、 ソフロロジーという分娩における自己コントロール法に興味を持ち、 ときどき寝る前にCDを聞いてイメージトレーニングしている私ですが、 ソフロロジーって、 「いかに陣痛中にリラックスできるか」を鍵としているのね。 陣痛の間にかならずある間歇期(痛みがなくなる時間)、 その間けつ期にどれだけからだとこころを弛緩させて、 余計な緊張や不安から解放され、子宮の筋肉の緊張を緩めて 赤ちゃんと自分自身の、肉体的・身体的な消耗を減らすことができるか。 を決定的に大事なことと捉えている。 そのために、妊娠中からCDなどを使ってイメージトレーニングをせっせとする。 陣痛中にリラックスする、というのは生半可なことではなく、 突然本番に挑んで「はい、肩の力を抜いてー」なんて助産師に言われても、 できない人がほとんど。 だから、「リラックスのための」予習&自主練しておきましょう、というのが、 ソフロロジーの目的なんだと思う。 (まあ繰り返しになるけど、これってマタニティヨガなんかでも同じだと思うけど) それぐらい、「いざというときにリラックスする」というのは難易度の高いこと。 思い返せば、 一人目の出産時、全然この「間歇期」を感じられなかったんだよね。 ずーっとひっきりなしに痛みを感じていて、 全然途中に休まることがなかった。 あれも、余計な不安感や恐怖心がもたらした過度の緊張によるものだったのでしょう。 おかげで見事な難産だったものねえ。 ☆☆☆ 陣痛中や試験・試合前など、 そういう緊張状態のときにリラックスするのが難しい、 っていうのは誰しもわかると思うんだけど、 最近よく雑誌とかで言われてるのが、 現代人は日常生活でも真のリラックスができてない、ってこと。 で、それを切り口に必ず紹介されるのが、 「アロマトリートメント・エステ・美容院・ スパ・岩盤欲・ヨガ・ネイルサロン・スピリチュアル関連」などなど。 でもさー、ヨガはおいといて、 ほんとにスパなんかでそんなリラックスするかなー。 業界的に、いわゆる『リラクゼーション』のカテゴリーに置かれているから、 消費者としてもなんとなくだまされて(?) 「ああ私ってばリラックスしちゃってる」 みたいに思い込んでる部分も多いんじゃないのかしら。 半分、自己暗示、悦入、みたいな。 リラックスの定義もいろいろあると思うけど、 なんとなく「リラックスした・・・かも?」なんていうのじゃなくて、 本当に実感できる形で心身ともに緩ませることを目的とするのならば、 頭だけじゃなくてからだもしっかりと動かすことによって、 日常生活にメリハリをつけることが、一番大事じゃないかと思う。 ただぼーっとしているだけじゃ 実は全然リラックスしてなかったりするもん。 (妊婦はひたすらぼーっとしましょうとかよくアドバイスされるけど、 予定もいれず家でごろごろしてても 心は悶々として、身体も不調なままで、 ぜんぜん緩んでいないって人の話、よく聞くよ) 身体が健康な人にとっては、 からだを動かして運動するのが一番てっとり早い。 産後とか病気中とか、そこまで健康じゃないって人でも、 なんらかの形で、自発的にからだに働きかけることはできる。 ストレッチをしたり、骨盤呼吸法をしたり、整体法を試したり、 それも難しい人は、ただ瞑想をしたり腹式呼吸をしたり。 その人の状況によっていろんな段階と方法があるけど、 本当に効果的に心身を緩ませるには、 自分の身体に自ら働きかけることが、一番効果的なのだと、 なんか最近また実感しています。 雑誌やTVの特集などに乗せられて、 現代人はリラックスできていない! →リラックスして癒されよう! →他人にからだとこころを委ねてリラックス「させてもらおう!」 という発想になりがちだけれどもね。 やっぱりリラックスひとつとっても技術が必要だし それは最終的には自発的な行動を伴わないと得られないもののように思う。 本当に疲れているときには、 他人にただ触ってもらう、なでてもらうことですごくエネルギーがわくものだし そういう意味でのリラックスの存在は否定しませんが。 ある程度元気になったら、 自分の心身のメンテナンスのためにも、 自発的にからだを動かして、その後に心身をゆるませる、 というメリハリを大事にしたいものですなー などと思う臨月妊婦でした。

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