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カテゴリ:FPのお仕事
2015年の2月下旬。私の父が亡くなりました。
実は年末に帰省した時に、もう1年はもたないのではないかと感じていたので、母と私は既に覚悟ができていました。 葬式はほぼ密葬で家族だけで済ませました。 その後、色々と相続手続きをしていく事になるのですが、これが意外とめんどくさいという事を実感しました。財産的なものが殆どない我が家でも、いざ手続きをしようとすると、結構大変だったりします。 現在、遺言やエンディングノート(ラストプランニングノート)を残すなど、遺族への負担をできるだけ軽くする生前の方策がいくつかあります。 ファイナンシャルプランナーでもある私は、「相続対策は、分割対策、納税対策、節税対策の3つがある」なんて偉そうに発言していたけれど、手続き軽減対策というのも必要だなと実感しました。それは父の手続きもそうなのですが、昨年のFPの先輩が亡くなられた時にも感じた事でもあります。 そういう事を踏まえて、このブログでは、数回に分けて、生きているうちにすべき事を分けたいと思います。本人はもとより遺族にも必要な準備などを私なりの経験を話させていただければと思います。 1)葬式などについて予め意思表示をしておく 今回、父の葬式等を行うに当たっては、「参列者は家族だけでよい」という意思表示をしていました。そのため、私たち家族と母の姉妹、姉妹の子供に限定しました。通夜と本葬儀で合計17名しか参列していません。父の兄弟姉妹は事後に連絡しましたが、これは事前にこのようにする旨を通知していました。その連絡で知った事ですが、兄弟姉妹も近い時期に亡くなっていた事を知りました。このような形にしているのは、もう高齢者ばかりで参列するのには負担がかかるだろうという配慮もあります。 葬式だけでなく、お墓や納骨についても「お墓は作らない」「散骨にする」という意思表示をしていたので、それも反映させています。遺族や父の知合いからすれば、せめて最後のお別れを告げる機会ぐらいはほしいのかもしれません。そういう方のために実家には仏壇を用意し、訪問者を受容れようとは考えています。 2)財産をシンプル、コンパクトに 名義変更などの手続きには、遺族である事の証明が必要になります。戸籍謄本や印鑑証明書などが書類として必要になりますが、これの取得も意外と大変です。複数の口座を持っている場合はその数だけ用意するか、先々で原本をコピーしてもらうなどが必要になります。私のように金融機関等を分散させている場合は、それぞれで手続きするだけでかなりの労力と時間が必要になるだろうと思います。 その事から、これまで分散していた口座を減らすという事も検討すべきだと思います。私たちFPは、リスクマネジメントの観点から分散投資を進めますが、老後の資産運用に必要なのは安全性と換金性。そして入出金等の手続きの簡素化だと考えます。取引銀行を2行以下にしておけば、行き先は2箇所で済みます。(1行ならなお良しですが) 父のケースでは、葬儀屋やお坊さんとの手続きに、これに長けた親族がいた事で、スムーズに行けましたが、そういう人を予め配しておくのも準備のひとつかもしれません。 あと、最も大切な事は、「元気なうちに行う事」です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.04.30 15:52:18
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