テーマ:詩&物語の或る風景(1049)
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今日、長女と蔦屋へ行きました。 それだけ?わざわざ書くことでもありませんね。 でも。 いつぶりだろう。長女が自分から行きたいと言って一緒にお店に入ったのなんて。ごくたまにわたしが買い物に行く時に車の後部席に乗ることはあっても、決して降りることはありませんでした。そうやってごくたまにでも外へ出てくれることが嬉しいことでした。少しでも外の町並みの変化や人を見てほしかったから。服は通販で事足りて、それ以外はわたしが買ってくる。髪を切ることさえ美容院へ行くのが嫌で自分で切っていました。外食も一緒に行きたがらないから家族で出かけることもなくなっていました。 そんな長女が少し前には美容院で髪を切りたいと言い、先月父のお見舞い帰りに久しぶりに行った外食の後「久しぶり。美味しかった。また行こうね」と言った。父の見舞いに時々身内が来るようになって外食に出る機会が増えたこともいいきっかけになったのか、それから数回外食に出かけている。それだけでもわたしには感動ものでした。 一度行った美容院が、近くで、若い子が行くような所ではないので安心感がもてたのか、今日また行きたいと言って連れて行きました。梳かすだけだったのですぐに終わって、その後父の病室を一緒に訪れました。人に会うのが苦手な長女ですが、おじいちゃん、おばあちゃんはまったく平気でいられるようです。お見舞いには沢山行こうと思っているようで、父には申し訳ないですが長女に関して言えば、父の入院は、外へ出るのも人に会うのも、いいきっかけになってくれました。 そしてその帰り、借りたいCDがあったらしく、蔦屋に寄りたいと言いました。いつものようにわたしに頼むのだとはわかっていたのですが、後部席からわたしに借りてほしいCDの説明をする長女に、ほとんど期待もせずに「自分で見ればー?ママそんなの聞いても全然わかんないしー」と言ったら、「・・・そうしようかな」との返事が。内心ものすごく驚いたのですが、自然に振舞って、駐車場に入りました。「なんか久しぶりー」と言いながら車を降りる長女。わたしにぴったりくっついて歩いていました。店内はガラガラでやっぱり少しホッとした様子の長女でした。レジに並ぶ時、先に車に戻るだろうと予想していたら案の定車のキーを頂戴と言いました。でも、思い直したらしく「やっぱりいい」と言って一緒にレジに並び、一緒に車に戻りました。・・・たったこれだけ。何でもない一コマですね。でもこの間、ドキドキして平静を装うことに集中していたわたしでした。 不登校になるより前にお店に入ることをしなくなり、小学校の高学年頃からもう一緒に並んで買い物をすることなんてなくなっていました。だから、不登校になってから暫くわたし自身が前向きになれないでいた頃、近所のスーパーで”お母さんと娘”という二人連れを見ると、長女がまだ一緒に買い物に付いてきてくれた頃を思い出して、とてもつらい思いをしていました。もう二度とそんな日は来ないのかな・・・そう思うと悲しくて悲しくて、できるだけ周りを見ないように買い物を済まして帰りました。だから、今日のことは凄く凄くうれしい出来事でした。小さな小さな出来事だけれど、長女にとっては大きな一歩。気分の浮き沈みはあるだろうけど、こんな日が一々記憶に残らないくらい当たり前になってほしい。春の高校入試に向けて一歩ずつ前へ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年10月18日 01時35分53秒
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