カテゴリ:考察
●幼児・児童期に数字に執拗に興味を持つこと、あるいは計算が無意識に出来ること...に関して
▼サバン症候群(e-BOOK:思考の臨界期より) 「サバン症候群」と言う現象があります。ダウン症などの知能の低い人が、時に異常な記憶力や才能を見せたりするものです。そのような才能の一つがカレンダー計算能力です。何年何月何日は何曜日だとか、カレンダーについての計算を異常に素早く行なう能力です。記憶や単純思考(単純作業の反復で処理できるもの)は数少ない思考モデルしか使わないので知能とは関係ありません。複雑な思考モデルを開発するはずのエネルギーを単純思考に回しているだけです。このサバンのカレンダー計算能力を解明するためにベンジ・ラングドンという大学院生がチャレンジしたことがあります。「ラングドンは日夜練習を積み、一ページにわたる数表を記憶しなければならないほど複雑な計算を楽にこなせる能力を身につけようとした。そしてかなり上手に計算できるようになった。しかしどんなに練習しても、双子の兄弟にはかなわなかった。そんな状態がしばらく続いた。ところが、ある日突然、双子と同じような速さで計算できるようになったことに気づいた。ラングドン自身が驚いたのだが、複雑な計算がある程度頭の中で自動的にできるようになった。数表をすっかり暗記して、ごく自然にカレンダー計算ができるようになっていたのです。もはや意識して計算する必要は全くなかった」(「なぜ彼らは天才的能力を示すのか」(草思社)。このように、計算能力は誰でも異常なまでに高められます。しかし、価値はありません。こんな事が出来るようになるために時間を使っていては考える力は無くなってしまいます。 ※さらに、思考できるようになると、この能力が消えていったという報告もあります。つまり、数字への執着等は「いいこと」ではないどころか「危険なこと」ではないかということです。 ※少なくとも「悪いことではない」と思っている人は多数派だと思いますが、私は制御すべきことだと感じています。 ※サバンは極端な例ですが、ダウン症の症状が無くても考えるべき点を含んでいると思います。感情再現できない数字に興味が湧く...ということに関して。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年02月24日 11時14分15秒
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