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*TEDでのTemple Grandin の講演記録2010年の発表
■テンプル・グランディン: 世界はあらゆる頭脳を必要としている 子供の頃に自閉症と診断されたテンプル・グランディンが、彼女の脳の働き方について話します。彼女の“絵で考える”能力が、一般的な脳が見落としがちな問題の解決に役立つと言います。世界は、自閉症の領域にあるとされる人たち-視覚型思考者、パターン型思考者、言語型思考者や全ての風変わりな天才達-を必要としていると訴えます。 Talks:Through groundbreaking research and the lens of her own autism, Temple Grandin brings startling insight into two worlds. *以下「.......」は、Temple Grandin の講演記録からの抜粋 ●.....................は、私の解説 ●不安に感じないように制御できるのでぼやけたpictureでOKなのだ。 ●自閉の場合は言葉が追いつかなくて不安なのでpictureが強くなる 「different ways of thinking. 」 「異なる思考法」 ●異なるわけではない。バランスが悪い(コントロールが上手くいかないことが自体が障害という形になっているのです)ので、視覚思考が鮮明になりずぎて意識化されてしまっているだけです。正常な場合でも、視覚思考ではあるのですが、その視覚は、程よくボヤケた白黒の線画なのです。なぜなら自在に思考するには、この程度がちょうどいいからです。このことは、既に、完全記憶能力者シィーの研究をしたルリアの記録を引用して解説してあります。 「I think in pictures, I don't think in language」 「私は絵で考えます 言葉では考えません 」 ●これも、誰でもしていることです。ただし、正常な場合は、意識できないくらいの鮮明さなので、トリガーである言葉そのもので考えていると勘違いをしているだけです。<参照:言葉のトリガー理論 by DONGURI-CLUB> 「he autistic mind picks out the little letters more quickly」 「自閉症の脳は、小さい文字をより早く認識します」 ●細かいことが気になる、不安解消のために理解できそうにないっ文を理解できるようにしようとする→小さい文字をより早く認識します→自分が安定するために。ということです。自己保存本能から来ている自分の安定化です。 「the normal brain ignores the details」 「通常の脳は 細部を無視するんです」 ●これも、正常な反応です。逆に考えると、大きくすると自動記録装置が稼働するということです。ですから、どんぐり倶楽部では、、漢字1つを覚えるときにも、A4用紙に1文字なのです。 「hings today is things are getting too abstract」 「今の世の中は概念的な方向に 偏りすぎています」 ●自動化や簡素化や便利さが増加すると概念的になるのです。教育環境悪化の大きな要因で、再三どんぐり倶楽部が警鐘を鳴らしていることです。 「People are getting away from doing hands-on stuff」 「実践するという事から 遠ざかっています 」 ●これにも、どんぐり倶楽部は警鐘を鳴らしています。 「I'm really concerned that a lot of the schools have taken out the hands-on classes」 「体験型の授業の減少が とても気がかりです 」 ●絶対に必要ですし、どんぐり理論では、その理由や対処方法も詳細に紹介しています。 「So, what is thinking in pictures? It's literally movies in your head. My mind works like Google for images. Now, when I was a young kid I didn't know my thinking was different. I thought everybody thought in pictures. And then when I did my book, "Thinking In Pictures," I start interviewing people about how they think. And I was shocked to find out that my thinking was quite different. Like if I say, "Think about a church steeple" most people get this sort of generalized generic one. Now, maybe that's not true in this room, but it's going to be true in a lot of different places. I see only specific pictures. They flash up into my memory, just like Google for pictures. And in the movie, they've got a great scene in there where the word "shoe" is said, and a whole bunch of '50s and '60s shoes pop into my imagination.」 →語句順訳してみます。 So,/what/is/thinking/in pictures? それでは、/何で/あるか/考えるとは/画像で It'/s/literally/movies/in your head. それは/ある/文字通り/映画で/貴方の頭のなかの My mind/works/like Google/for images. 私の心(頭)は/働く/グーグルの様に/画像の←Googleの画像検索の様に Now,/when/I/was/a young kid/,/I/didn't know/(that)/my thinking/was/different. さて、/いつかというと/私が/あった時/幼い子供で/、/私は/知らなかった/(次のこと)/私の考え(方)が/あるということを/異なって(普通とは違って) I/thought/(that)/everybody/hought/in pictures. 私は/思った/(次のことを)/誰もが/考えていると/画像で And/then/when/I/did/my book,/"Thinking In Pictures," /I/start/interviewing/people/about/(that)/how/they/think. そして/それから/いつかというと/私が/した(書いた)時に/私の本を、/「画像で考えるということ」という本を/私は/始めた/インタビューを/人々に/(次のことについて)/どのようにして/彼らが/考えているのか(ということについて) And/I/was/shocked/to find out/that/my thinking/was/quite different. そこで/私は/あった/ショックを受けて/見つけ出して(分かって)/次のことを/私の考え(方)が/あるということを/全く違うということを Like/if/I/say,/"Think about a church steeple"/most people/get/this sort/of generalized generic one. 次のようであるなら/もしも/私が/言うようであれば/「考えて下さい/教会の尖塔について」/殆どの人達は/得る(思う)/この類を/一般化された一般的な尖塔の Now, /maybe/that/'s not/true/in this room,/but/it/'s/going/to be/true/in a lot/of different places. まぁ、/たぶん/それは/ない/本当では/(自閉症の人が多い)この部屋では、/しかしながら/それは/ある/向かっているところで/あることへ/本当で/多くで/異なった場所の I/see/only specific pictures. 私は/目にする/ただ具体的な画像だけを They/flash up/into my memory,/just like Google/for pictures. それらの画像は/瞬く間に出てくる/私の記憶に/まさにグーグルのように/画像(検索)の And/in the movie, /he/'ve got/a great scene/in there/where/the word/"shoe"/is/said,/and/a whole bunch/of '50s and '60s shoes/pop/into my imagination.」 また/映画では/彼(映画)は/得ています(実現しています)/スゴイ場面を/次のシーンで/どのシーンでかというと/「靴」が/あるシーンで/言われて、/すると/群が/50年台と60年台の靴の/浮かび上がる/私の想像の中に <TEDに付けられている和訳は下記です> 「それでは、画像で考えるという事は脳内で 映画を観るようなものです。私の脳はGoogle画像検索に近い。子供の頃、自分の思考法は変わっていると知らず、みな画像で考えていると思っていました。"Thinking in Pictures"という本を書くために、人々に思考方法を尋ねました。そこで 自分の考え方が 人と違うことを知り、ショックを受けました 。「教会の尖塔について考えよう」と言えば 、大半の人は一般的なものを想像します。この会場では違うかも知れませんが、他の多くの場所では真実です。私の場合はGoogle画像検索のように 具体的な画像が次々と浮かんでくるんです。映画の中でも上手に描かれていて 「靴」という言葉が発せられると、50年代60年代の靴がたくさん私の脳内に浮かぶんです」 ●注意:完璧な記憶をもったシィーの話を再掲載する:ロシアの心理学者ルリアの研究室に、1920年中頃のある日、驚異的な記憶力を持った新聞記者シィーが訪ねてきました。彼は、編集長の勧めでルリアの研究室にやってきたのですが、彼自身は自分の超能力に気付いていませんでした。ルリアは当時まだ20代でしたが、シィーはまもなく30才になるところでした。ルリアは数の系列、語の系列などつぎつぎとテストしていきましたが、シィーは系列の数を増やしても何の困難もなく正確に憶えることができました。ルリアはその後30年に渡って、シィーの記憶力の異常発達、それが認識過程や人格形成にもたらした作用について、心理学の様々な手法を駆使して、観察・分析することになったのです。しかし、それと引き換えに彼は、つぎつぎと生じる視覚像のために抽象的な思考は妨げられ、また、しばしば、現実と想像の世界の区別を失うという異常な世界に生きていたのです。 →完全記憶能力者が考えられなくなった、この「ルリアの実験記録」この危険を回避できるのはキャパが大きいか、っそれでも制御できたかのどちらかです。 思考には不要な要素である、細部や色や匂いや感覚などまでも、自動的に再現されてしまってはコントロール出来ないのですから、考えられなくなる危険性が出てきます。視覚思考が強い(実は言葉が弱いだけの場合も多い)からと思い込んで、うっかり、一方的に強化してはいけないのです。 *慎重に強化してコントロールできるようにしなければなりません。 ●「思考の臨界期」より抜粋:思考モデルは問題を解ける解けないではなく「どうやれば解けるかな」の「どうやれば」と迷っている時にいかに具体的に迷うことが出来るか、考えることができるかで決まります。この「具体的に迷うこと」そのものが思考モデルを作っていることだからです。ですから、答えが合っていても間違っていてもキチンと考えたのであれば思考モデルは出来ています。ですから、思考モデルをキチンと増やすには具体的に迷う・考える事が重要なのです。ところが、頭の中だけでは漠然としていて自分でも何をどう考えているのかよくは分かりません。そこで、考えていることを絵図で描き表すのです。すると自分が考えていること・考えていないことがハッキリします。また、考え自体も「絵図を見ること」でドンドン発展していきます。これが思考モデルを飛躍的に増加させる効果的な方法です。「どんぐり倶楽部」の「良質の算数文章問題」を絵図で解く重要な意味がここにあります。 0-9歳の間に思考モデルを作らなければ手遅れになってしまうのに、この時期に思考モデルが何も入っていない暗記や貧弱な計算をさせている教育者や保護者が大勢います。こうなると、思考モデルは子供自身が生活の中から獲得したものだけになってしまいます。残念ながら、これでは、将来(9-12歳)の十分な思考力養成に必要な思考モデルとしては極端に不足しています。また、日常生活の中では、殆どが行動で解決できる場合が多いので自動処理されてしまい意識には残りません。頭ではなく体で(経験で)処理することが多いので意識的な思考とは(視覚イメージを使う点では同じですが)異質だからです。 「どんぐり倶楽部」の「良質の算数文章問題」は驚くほど多様な思考モデルを養成できます。同じ問題でも描く絵が違うということは考え方が違うということです。また、間違っても、どんなに時間がかかっても確実に思考モデルは増えていきます。悩みながら絵を描く、絵を見ながら考える、そしてまた絵を描く。どんどん思考モデルは増えています。こうして思考力の素を作っていくのです。数多く問題を解くことよりも数少なく丁寧に具体的に悩むことが重要なのです。これは、体験学習などでも同じです。浅いたくさんの体験よりも、少なくても深い体験の方が格段に優れているのです。
最終更新日
2013年09月28日 19時56分48秒
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