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2005/07/31
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カテゴリ:京極夏彦
今回も,扱うのは次の2冊。

京極夏彦の「百鬼夜行-陰」と多田克己の「百鬼解読」

これをを勝手に結びつけながら書いていきます。

その1 は,こちらです。
「妖怪尽くし」というサイトでたくさんのイラストを見つけました。リンクフリーなので,それぞれの妖怪のイラストへのリンクを貼っておきましたのでそちらもお楽しみください(その1にも追加しました)。

目目連(もくもくれん)

石燕の画は草が生えた廃屋の破れ障子に数多くの目がかかれている。石燕はこの家を「碁打ちが住んでいたものか?」としゃれているのだが,
「解読」によると,目目連の出現は「目が出た」ことを表し瑞兆であるという。

「夜行」扉絵は絵馬の隙間から覗いている大きな目。丸々として大きな目なのだが,これは願っている目なのか? 願いをかなえてくれる目なのか?

昭和27年5月早朝,平野祐吉が信濃町の貸家を出奔するまでの話である。不定を覗かれたことを知った妻の突然の自殺から,平野は常に誰かの視線を感じ続ける。心配する川島喜一と別れたのち,鑿で家中の「目」をつぶしていた平野が振り向くとそこには大きな目を開いた家主の娘矢野妙子(19)が。
平野は最初から何かをやりそうで,その路線を突っ走る。相談に行った先の医者とのとんちんかんなやりとりが,妙に怖かった。

京極イラストの目はどれもたれ気味で,「なさけなさ」を感じさせ,石燕画に比べると,かなり人間的である。障子の破れも少なく,この程度の家なら「目さえ気にしなければ」住めるかもしれない。
妖怪尽くしの「目目連」(イラスト)
07/02/25の日記(「絡新婦の理」のサイドストーリーとして),07/02/25の日記(「鉄鼠の檻」のサイドストーリーとして),07/04/01の日記(「狂骨の夢」のサイドストーリーとして)


鬼一口(おにひとくち)

石燕の画では,鼻から下がかかれた鬼の口に着物が残り,横に扇子が落ちている。
「解読」によると,「鬼一口」は危険なことたとえが転じて容易なことになり,さらに「人を食ったような」という言葉にも通じるという。
この妖怪は,今昔物語の在原業平が藤原高子をさらったという話を踏まえており,石燕の画も「解読」もそれを超えていない。業平のひとり勝ちか?

「夜行」扉絵はやはり鬼の鼻から下と口だが,この口はいい。「食べる」というよりは吸い込まれそうな口である。

昭和27年9月半ば,鈴木敬太郎が職場から突然姿を消すまでの話である。京極堂の知人の薫紫亭から鬼の話を聞かされた鈴木は,戦時中の自分の行動を思い出し,通りすがりの柿崎写真館が娘芳美の失踪とともに崩壊するのを目にする。その芳美の切断死体の一部が発見され,鈴木は,鬼となったのか? もともと鬼だったのか?
写真館の不幸を傍観する鈴木,その鈴木に近寄る謎の男の取り合わせがちょっと怖い雰囲気。また,母と伯父のことを父に告げた自分をいまだに引きずっているところにやり場のない哀れさを感じる。

京極イラストの鬼一口は怖いというより,かわいい。これは多分,顔に比べて手足が短く,鋭い爪が武器としてまったく役立ちそうにみえない(一口にするなら爪は不要)ことによるのかもしれない。それとも,髪の奥に隠れた目のせいでそう見えるのか?
妖怪尽くしの「鬼一口」(イラスト)
06/09/01の日記(「魍魎の匣」のサイドストーリーとして),07/04/01の日記(「塗仏の宴」のサイドストーリーとして)


煙々羅(えんえんら)

石燕の画は小塀から蚊をいぶす煙が立ち上り,その先に人の顔がある。怖そうにも,強そうにも見えないのは胴体部分が煙だから。
「解読」によると,たなびく煙が勢いよく上がっても,それは一時の栄耀に過ぎないとのこと。「強くみえない」のも当然だったか。

「夜行」扉絵は煙が面長の顔になっている。目がまっすぐ前を向いて口が歪んでいる姿がけっこう無気味である。帽子をかぶっているように見えるのは目の錯覚だろうか?

昭和28年早春,棚橋祐介が箱根の消防団の大先輩堀越牧蔵の家で「何かを失う」までの話である。夫婦別れを報告にきた祐介だが,分かれた原因,さかのぼっては自分が消防団に加わった理由まで述べ,煙が入った壜を見せる。牧蔵が手を払うと壜が落ち,蓋が開いて中から女の顔をした煙が。
牧蔵は本気にしないが棚橋の話に妙に真実味があった。煙の女の顔は牧蔵も目にしたに違いない,と思ってしまうところが怖い。

京極イラストの煙々羅は蝋燭の煙(ほんとうはそれほどでない)が作るもの。妙に愛想がいい。このイラストでは,キャラクターよりも背景写真の反物(なのかなあ?)が妙に気になった。
妖怪尽くしの「煙々羅」(イラスト)
07/03/04の日記(「鉄鼠の檻」のサイドストーリーとして)


時代,場所,登場人物などをフリーページの京極夏彦メモ(百鬼夜行-陰)に簡単にまとめてありますので,ごらんください。
京極夏彦の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (京極夏彦)からごらんください。


その3に続きます。

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Last updated  2007/01/18 06:08:42 PM
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