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テーマ:ミステリはお好き?(1430)
カテゴリ:森博嗣
「(自分が)弱い」キャラクターというのがある。たとえば,「詩的私的ジャック」に出てきた篠崎敏治(人気ロック歌手結城稔のマネージャ)。
自分は,こういうキャラに「弱い」。犯人でもいいし,被害者でもいいし……どんな役割をしてくれても許す気になってしまうし,犀川と2人きりで話す場面などが出てきたときには,けっこう痺れてしまったわけだ。 森博嗣の「数奇にして模型」に出てきた筒見紀世都(首なし死体の兄)が,同じような「におい」をもっていた。彼に限らず,この作品では既出・新出を問わず,興味深いキャラクタが多数登場する。 作家で萌絵の従兄である大御坊,犀川の妹儀同世津子,地球防衛軍の武蔵川,萌絵からの電話を受けて不機嫌になる反町愛などなど。 金子君などは,これまでの展開からは思っても見なかった役割や立場を振られたりもしている。 喜多先生が萌絵のコスチューム姿を見てしまったり,世津子のことをやたら気にしたりするのにも笑えた。 今回は,森作品に珍しく,アクションシーンも含めた「動きある場面」が盛りだくさん。萌絵のコスプレ姿も含めて「映像」として見てみたい気がした(映画化されればいいと思ったわけではないけれど……)。 事件は,数年前に息子を自殺に追い込まれた遠藤の復讐劇というような気がしていた。 いつになったらそのような展開になるのかと思っているうちに,思いがけずクライマックスに突入。 したがって,真相からも真犯人からも遠かったのだが,「雑誌に走り書きした筒見紀世都のメモ」が燃えてしまったという時点で寺林がかなりうさんくさく思えたので,「やはり」という感じはあった。←負け惜しみです(笑) それにしても,1つの殺人事件の犯人がもう1つの殺人事件の被害者という形だったことには脱帽。 ところで,最後の最後に筒見教授が見つけた1/87の人体模型についてどう考えるか? これは,萌絵に当てた手紙を渡したのと同じときに,建物の模型に紀世都が入れたものだろうが,これが出てきたことで,自分には紀世都が単なる被害者とは思えなくなってしまった。 寺林は,実行力はあるがそれほど想像力があるキャラクターとは思えない。しかも,彼の「花火のショー」もある意味「借り物」である。 ということから,彼の裏に常に紀世都がいた(言葉によるリードがあったかどうかはどうでもいい),つまり紀世都こそ「真犯人」ではないかと思えてしまうのだ。 もちろん,この日記の最初に書いた,「弱い」キャラクターに対する入れ込みすぎがこのように思わせていることは否定しない。 S&Mシリーズ前作「今はもうない」については,→こちらから,次作「有限と微小のパン」については,→こちらからお読みください。 次の日記も読ませていただきました。 cascadeのたわごと(cascade0920さん) 死季彩歌★別館(咲哉1227さん) ハナウタベヤ(ハナウタ★さん) 未来の予定~ラビ的(みっつ君さん) IN MY BOOK by ゆうきさん +++ こんな一冊 +++さん りぶらりだいあり(りぶらりさん) 時代・場所,登場人物をフリーページの森博嗣メモ(数奇にして模型)に簡単にまとめてありますので,ごらんください。 森博嗣の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (森博嗣)からごらんください。 楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/01/18 09:16:59 PM
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