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カテゴリ:読んだ本(ミステリ・日本)
古川日出男の「13」(1998)を読んだ。以下,ネタバレの可能性があります。 この本は,乱暴なまとめ方をすると「復讐の話,序章」ということもできる(ただし,「復讐」というのは筆者が思うだけで,本文の中にこの言葉は使われていない)。 親友であり,兄弟であるウライネを失った橋本響一の,あるいは地球上で場所を失いつつある自然の,あるいは神の,端的にいえば始原の混沌(カオス)の,人類に対する復讐である。 その復讐は,この本を読み終わった時点で「始まったばかり」であるが,何年,何十年かかろうと,響一が生きている間に達成されることを天使によって保証されている。 おっと,先走って(ってわざとだけど,笑)厚い本の最後の部分に話を飛ばしてしまった。 ところで,「復讐」の道具については,本の最初の1文に書かれている。 1968年に東京の北多摩に生まれた橋本響一は,26歳の時に神を映像に収めることに成功した。 280ページ近くある第一部では,響一がどのような経緯で「神の色」を見るにいたったかについて書かれ,彼がそれを映像化する必要に迫られる原因となった事件で終わる。 第二部は,神を映像に収めた響一が映画の世界に入り,「神を体験させる」映像を作り始めるまでの話である。 そして,「13」という数字がついた認識票(ドッグ・タグ)が,コンゴ盆地の紛争に身を投じたアメリカ人の傭兵 → ローミ(黒いマリア) → 響一 へと渡り,神の国を出現させる象徴としての天使ガブリエルを登場させることになる。 とまあ,抽象的に書いてしまいましたが,本の中身は決して抽象的でも,難しくもありません。いろいろな人物や動物が登場し,舞台も,日本,アフリカ,南アメリカ,合衆国といろいろ移り,ハラハラドキドキの場面も,美しい場面もあり,厚くても,ある意味で「あっという間」に読めてしまい,あちこちに飛んでいたように思える話が,この著者一流の手法できれいに収束していきます。 あ~あ,おもしろかった!! 古川日出男の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (古川日出男)からごらんください。 楽天ブックス 記事関連のオススメ日記 19番の独り言(田中まさん) 読書とジャンプ(むらきかずはさん) 黒夜行さん rocketbooksさん お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/08/07 12:25:22 AM
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