ディー判事シリーズの後期作品の1つである
ロバート・ファン・ヒューリックの「白夫人の幻」
(The Emperor's Pearl,1963)
を読んだ。
狄仁傑(ディーレンチエ)が668年から赴任した蒲陽(プーヤン)知事時代(「中国梵鐘殺人事件」の日記は
→こちらから)の話。
端午の節句の龍船競争で,優勝候補の舟に乗った鼓手が毒殺される。
内偵のため城外に出たディー判事だが,謎の女性から用心棒を頼まれ,彼女を郊外の空き家に送り届けるが,彼女はそこで刺殺され龍船競争の世話役である寇(コウ)の第二夫人であることが判明。
さらに,翌朝には容疑者として手配されていた夏(シア)の死体も見つかり……
4つの殺人事件,河神女である白夫人の伝説,かつて宮廷から失われた「御物の真珠」の謎がからんで,ディー判事がそれを解いていくわけだが,例によって,安心して楽しむことができる。
今回は馬栄(マーロン),喬泰(チャオタイ),陶侃(タオガン)3人の副官が休暇で町を離れているので,ちょっとさみしいが,その分,ディー判事と洪(ホウ)警部(子供の頃からの養育係)のやりとりに,思いやりや甘えなどが見られそれはそれでよかった。
乞食のたばね役申八(ションパ)が再登場。彼も好きなのだが,その思い人である良(リャン)菫花という元モンゴル相撲の力士の存在感に圧倒されてしまった(笑)
時代,場所,登場人物などをフリーページのディー判事メモに簡単にまとめてありますので,ごらんください。
ロバート・ファン・ヒューリックの他作品についての日記は,フリーページ 読了本(海外) (ロバート・ファン・ヒューリック)からごらんください。
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