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あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

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粗忽のたかびー

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2024.07.10
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カテゴリ:緩和ケア

今日は未明に訪問看護師からコール、頭頸部がんの40代女性が呼吸停止の状態です、と。

ホスピスに転院してきたのが一ヶ月前、1週間で退院を決意、訪問診療に切り替えた。週1回水曜に訪問、先々週は実母が、その前の週はお姑さんがついてくれていた。

そして先週水曜日からモルヒネの持続皮下注射を始めた。土曜日に訪問した際、夫は仕事、子どもたちはそれぞれの生活をして不在。実母、お姑さんに1週間頑張れるかどうかと説明した。

ふたりとも70代ながら軽自動車を運転して、その女性のケアとその子どもたち3人(2人にとっては孫)の世話をしてくれていた。お姑さんが「息子にもう長くないんやで、仕事している場合と違うで、って言うてるのに仕事に行くんです。頼りない息子でほんまに呆れてます。」
昨日は朝から血圧が低下と訪問看護から報告、昼から往診に出かけたら、さすがに夫もいてくれて、「今日、明日かもしれません。」と話したら、泣き出した。

そして今日未明に往診。
一番動揺していたのは夫。両親4人、女性の妹、子どもたち3人は泣きながらも「今までありがとう、お疲れさま。」と言っているのに、夫は一人泣き崩れている。
きっと、まだ妻が旅立つことを受け容れられていなかったのだろう、と思う。

後悔、先に立たず

しばらく夫は寄り添えなかった自分を責めることだろうな。そしていい時間を過ごし、ありがとうと送り出せた両親や子どもたちを羨むことだろうな。






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Last updated  2024.07.10 22:33:56
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