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あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

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粗忽のたかびー

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2025.04.14
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カテゴリ:映画鑑賞
息子に自殺されてから、喧嘩がちとなり、25年間仮面夫婦だったハロルドとモーリーン。ある日、ハロルドは昔の同僚女性クイーニーがホスピスにいることを知り、何かをしなければという思いから、手紙を書いた。
手紙を出す前に寄ったスーパーで「薬ではなく信じる心が大切だ。」と店員の女の子に言われ、800km離れた彼女のもとに歩き出す。私が行くまで生きていてくれ、とメッセージを送って。

最初は「馬鹿げている、いつか帰ってくるわ。」と高を括っていたモーリーン。しかし、いつまで経っても帰ってこないハロルドを追って車で会いに行く。

カフェで語り合う2人

ハロルドが言う。
私はこれまで何もせずに生きてきた。
今ようやく何かしてる
やり遂げたいんだ
モーリーンが答える
自分の居場所が見つからないの
あなたが巡礼の旅をしてるのは分かる
私はあなたみたいに無私の心になれない

一緒に歩かないかと誘うハロルドに、モーリーンは何も支度なしには無理、と断る。

また、一人旅を続けるハロルド。
もうホスピスは間近となったのに、突然不安な気持ちになりモーリーンに「君が正しかった。帰るよ。」と電話をする。しかし、モーリーンは意外な事実を告げる。
「クイーニーは息子が亡くなったあと、町を去る前に会いに来てくれた。自分を責めないで、と伝えてくれと。私は、あなただけ慰めを得るのが赦せずにそれを伝えなかった。」

また、歩き出すハロルド。
そしてついにホスピスにたどり着き、クイーニーと対面する。しかし、クイーニーはすでに昏睡状態で言葉を交わすことはなかった。

無力を感じたハロルド。迎えに来てくれたモーリーンに言う。
私はバカだった。歩けば死に行く人を救えると。息子すら救えなかったのに。

あなたは世界に飛び出した。ただひたすらに信じて。たどり着けるかもわからないのに歩き続けた。奇跡でしかないわ。愛してるわハロルド。それに気づかせてくれた。
家に帰ろう、とつなぎ合う二人の手がアップになりfin,

許しを請うことはできても、許されるとは限らない。
モーリーンは息子の自殺を止められなかったハロルドを責めた。モーリーンに許してもらえないハロルドは、罪に問われたいと破壊行為に出たが、クイーニーに救われた。しかし、そのためにはクイーニーは町を追われた。それもハロルドの心の傷となった。
ハロルドはモーリーンに許されることで、クイーニーにも許してもらえたと思うことができた。
難しいのだ、許し許されることは。


ハロルド・フライのまさかの旅立ち (講談社文庫) [ レイチェル・ジョイス ]





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Last updated  2025.04.14 16:37:36
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