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カテゴリ:創作・小説
書斎がある
![]() と言えばかっこいいのであるが、屋根裏部屋のおまけのような小部屋である 家を建てる時、どうしても自分の部屋が欲しくて、自分としては一番拘った部屋である 大工さんが工夫して、備え付けの書棚迄作ってくれて、それを見た時は望外の喜びに心震わしたのである 子ども3人が個室を持てるように工夫した部屋もあるし、私の書斎も何とか確保したし、満足満足のマイホームである ![]() 今でも、何かあるとすぐに駆け付けてくれる大工さん 本当に良い大工さんに出会い、良い家を建ててもらったと感謝している 今週は最長の大寒波もあり、インドアの生活を余儀なくされている 屋根裏部屋で過ごす時間も多く、屋根裏部屋の快適な空間を如何なく享受している 年初めにリニューアルして、新たに加わったデスクも何とも良い感じである 自己満足が過ぎるようであるが、満足のいく空間に身を置ける喜びを今感じている 子どもたちもそれぞれ独立し、我が家には細君と2人なので、子ども部屋や2階の寝室など使い放題なのであるが、どっこいそれほどに沢山の空間は必要ない 鴨長明は方丈記で、挫折を味わった後に出家して方丈庵での閑居生活に至るまでの想いを綴っているが、後半で住居についての持論を展開している ![]() 身の丈に合った住居で気ままに暮らす楽しさを説いている 方丈(5畳ほど)も有れば、住むに不自由もなく、それ以上を望むことは無い と思いつつ その実、都で栄華を誇る貴族や武家が気になって仕方ない 羨ましくてうらやましくて 煩悩を捨て生活しているはずなのに、自分の煩悩を打ち払えずに苦悶する 自然を愛で、音楽を奏でてもどこか安然は訪れない 煩悩の塊 実に人間臭い長明なのである 屋根裏部屋ののぶさんもそんな800年前の長明に自分を重ね共感を禁じ得ないのである 満たされぬ思いをどこか抱きつつ、長明は筆を握り琵琶を奏でる 私は屋根裏の方丈で、世に活躍する人々を横目で睨み、パソコンに向かい、時にアコースティックのギターを奏でる ![]() 煩悩まみれの長明とのぶさん(^///^) しかしである 屋根裏部屋のある幸せを実に感じているのである 鴨長明の方丈記を持ち出すまでもなく、起きて半畳寝て一畳である 更に言えば、 起きて半畳寝て一畳天下とっても2合半なのである(^///^) ![]() これ以上の欲をかく必要がどこにあるのだろうか ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。 世の中にある人と栖(すみか)と、またかくのごとし。 50年ほど前に読んだばかりで、今回少し眺めたばかりである 近いうちに方丈記を読み返すことにしよう 勿論、現代語訳のついたものである^_____^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.02.08 04:34:48
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