カテゴリ:土木設計
ご覧いただきありがとうございます。
本日は、気温も低く、外出もコロナ下で自粛気味とのことで。 「かぶり」についてつぶやきます。 そもそも、「かぶり」とはなに?? ■2012年制定 コンクリート標準示方書 【設計編】によれば、 「かぶり」は、コンクリート構造物の性能照査の前提である付着強度を確保するとともに、要求される耐火性、耐久性、構造物の重要度施工誤差等を考慮して定めなければならない。ただし、かぶりは鉄筋の直径に施工誤差を加えた値よりも小さい値としてはならない。 とあります。 I see(なるほど) 今回は、それぞれの示方書、基準での「かぶり」について少ししらべてみました。 以下で、ご紹介!(最新版ではないですが、おおむね傾向は同じですのであしからず) ■エントリー① 2012年制定 コンクリート標準示方書 【設計編】 ■エントリー② 鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 日本建築学会 ■エントリー③ 道路橋示方書・同解説 Ⅲ コンクリート橋編 平成29年3月 社団法人日本道路協会 まず、かぶりは「エントリー① 2012年制定 コンクリート標準示方書 【設計編】」では以下の通り定義されている。 13.2 かぶり かぶりは、コンクリート構造物の性能照査の前提である付着強度を確保するとともに、要求される耐火性、耐久性、構造物の重要度施工誤差等を考慮して定めなければならない。ただし、かぶりは鉄筋の直径に施工誤差を加えた値よりも小さい値としてはならない。 上記よりかぶりに必要な性能としては以下の3つである。 1) コンクリート構造物としての付着強度の確保 2) 耐火性 3) 耐久性 ここで、今回は、永続作用時の気中部を想定し、1) コンクリート構造物としての付着強度の確保にたいして確認を行う。鉄筋はD29にて確認。 ■エントリー① 2012年制定 コンクリート標準示方書 【設計編】 鉄筋コンクリート構造は鉄筋とコンクリートが一体化する構造であり、かぶり厚さが少ない場合、鉄筋に力がかかった際に鉄筋に沿ってコンクリートがひび割れる付着破壊を生じる可能性がある。 かぶりは鉄筋の直径に施工誤差を加えた値 鉄筋直径 D29 施工誤差 ±5mm~20mm 必要最低かぶり 34mm~49mm ■エントリー② 鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 日本建築学会 異形鉄筋 鉄筋径の1.5倍を標準 注1)異形鉄筋で、その鉄筋までのコンクリートかぶりの厚さが鉄筋の径の1.5倍未満の場合 には、その鉄筋の許容付着応力度は「かぶり厚さ/鉄筋径の1.5倍」を乗じた値とする 標準最低かぶり=29×1.5=44mm ■エントリー③ 道路橋示方書・同解説 Ⅲ コンクリート橋編 平成24年3月 社団法人日本道路協会 コンクリートと鉄筋との付着を確保し、鉄筋の腐食を防ぎ、火災に対して鉄筋を保護する等のための必要なかぶりを確保するものとする。 ![]() 標準最低かぶり=40mm(現場打ち) ■結果発表! さて、3選手のかぶりが出そろいました! では、かぶりランキングを発表です。今回は最低被りが小さいものほど、順位が低いとしております。(鉄筋径はD29でのものです) 第3位 エントリー① 2012年制定 コンクリート標準示方書 【設計編】 結果は、必要最低かぶり 34mm~49mmでした! ちなみに、D51の場合は56mm~71mmとなり、首位になります!! 第2位 エントリー③ 道路橋示方書・同解説 Ⅲ コンクリート橋編 平成24年3月 社団法人日本道路協会 結果は、標準最低かぶり=40mm(現場打ち)でした! ちなみに、環境の良いプレキャスト部材(工場製品)では、25mmとなり、ドベです。 第1位 エントリー② 鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 日本建築学会 結果は、必要最低かぶり 標準最低かぶり=29×1.5=44mmでした! でした。 お粗末ランキング失礼しました。 ↓最新のコンクリート標準示方書関連書籍 ![]() ![]() ![]() ↓最新の鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 日本建築学会関連書類 ![]() ![]() ↓最新の道路橋示方書・同解説 日本道路協会関連書類 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年02月06日 07時00分07秒
コメント(0) | コメントを書く
[土木設計] カテゴリの最新記事
|
|