悪女Ｓ嬢

さて、今朝、出社すると、総務のＹ姫が駆け寄ってきた。

「Ｓ嬢のこと、聞きましたぁ？」

何！？何！？

・・・あいつはロクな「おなご」じゃない。
おとなしそうな顔をして、男をたぶらかす悪女や。
夜な夜な、遊び歩きよるらしい。・・・

ナベ○ネおやぢの逆襲らしい。
例の「ネマワシ」に失敗したおやぢ。
あのアト、腹立ち紛れに言って歩いたらしい。

派遣からこの会社に上がれたのも、上司をたぶらかしたんじゃないか？・・・だって！！！！

そんなに気が利くヤツなら、今頃、この会社にいないって。
Ｓ嬢が派遣から上がってきた理由は、みんな、よーく、知っている。

鈍な女Ｓ嬢は、どんな派遣業務もイヤだとは言わなかった。
つまり、シンドイとかツライって、感じないのさねー。

福岡から佐賀に３ヶ月通い続けた派遣時代のＳ嬢。
しかも、そのうちの一ヶ月は休日なし。

その後も、誰もが拒否するような、つらい業務をこなし続けた。

その根性を評価され、本社に上げられた。

当時のＳ嬢曰く「派遣職員って、したくない仕事は断れたんですねー。しらなかったぁ」・・この程度のヤツなんです。

・・・・・・・

さて、おやぢの逆襲にあったＳ嬢、何故かウキウキ。

「先輩、私ってカッコイイですね～。男たぶらかして生きてるらしいですよ！夜な夜な飲み歩いてるって！キャー、そんな風に見えたのかな～♪うふふ」

美人Ｓ嬢、浮いた話も無いまま、勤続７年。
うち、本社勤務５年。
今回の粗悪な噂、よっぽど嬉しかったのか・・。

「今、私、社内で注目されてます！スキャンダラスな女だわ～～～」

・・・・・これでいいのか？Ｓ嬢？