バチカンに眠る織田信長の夢
先日、TBSで放映された「歴史ミステリー特別企画“バチカンに眠る織田信長の夢”暗殺の黒幕はあの男…残された暗号を解読せよ」を見た。その内容は、安土城の姿が朝廷の怒りを買い、その朝廷に動かされた明智光秀が本能寺の変を起こしたという、説を解き明かし、立証しようというもの。そして、その立証する上で鍵となる安土城の姿は、当時のローマ法王に献上されたという屏風絵に正確に描かれているという。まるで某公共放送の「その時歴史が動いた」を思わせる構成で、もう少し見せ方があるだろうと思いつつ視聴。時々挿入されるドラマ仕立ての場面が中途半端に感じられた。結局、謎を解く鍵となる屏風絵は調査が始まったばかりで、今も残っているのかはわからず終い。何とも肩透かしを食らった気分である。 歴史の定説を覆すというのだから、さぞ高名な学者を呼んで議論を戦わせるかと思えば、山本寛斎、片瀬那奈・井沢元彦の3人がコメンテーターとして呼ばれただけ。この3人のセレクトも激しく疑問だ。特に山本寛斎と片瀬那奈は、著しく場違いな印象を与える。実際ピントはずれなコメントばかりしていたし…更にどれだけ検証した説なのか、根拠が示されないまま番組が進む。わざわざ2時間枠で、しかもスポットを散々流しておいて、この様である。期待はしていなかったが、ここまでひどいと腹が立つ。もう少し何とかしようがあったのではないだろうか?