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2006/03/05(日)18:57

モスラ対ゴジラ

日本映画(107)

今日は「キングコング対ゴジラ」と並んで昭和ゴジラの最高峰と評価を受ける「モスラ対ゴジラ」を紹介しよう。 南洋で発生した熱帯低気圧は、発達して大型台風となった。 この台風はインファント島沖合いを通って北上、日本へも上陸し列島各地に爪痕を残した。 これにより、新産業計画として発足した倉田浜干拓工事現場も、壊滅状態となってしまう。 この惨状を取材していた新聞記者の酒井と中西は、流木の中に異様な牙を発見する。 一方、静の浦に30メートルもある巨大な卵が漂着していた。 学界の面々が調査したが、その正体は不明だった。 撤去費用の捻出すらままならない町に救いの手を差し伸べたのは、興行師の熊山と地元の政治家の虎畑だった。 彼らは、この卵を使って一儲けしようと企んでいたのだ。 酒井と中西は、学術的に貴重かもしれない卵を金儲けに使われることを何とか阻止すべく、卵を調べた科学者のひとり三浦博士の元を訪ねる。 と、そこへ小美人が現われる。 彼女たちは「インファント島からモスラの卵を返して欲しい」とやって来たのだった。 卵の所有権を巡って熊山に交渉しに行くが、熊山たちは小美人をも商売の対象として利用しようとする。 失望して、いったんは日本を去る小美人。 そんな折に倉田浜干拓地からゴジラが出現する。 すぐさま防衛軍が出動するものの、ゴジラには通用しない。 ゴジラはモスラの卵に向かって進んでいた。 三浦博士と酒井、中西の3人は、急遽インファント島へ向かう。 モスラの卵を守るためにもゴジラを撃退してもらおうというのだ。 自分たち人間の身勝手さを恥じ入りながら賢明に懇願する彼らに小美人は、親モスラを向かわせるのだが… かつてはゴジラといえば、この「モスラ対ゴジラ」のゴジラがすぐに思い浮かべられるぐらい、この作品のゴジラ(のきぐるみ)が一般的だった。 これは、この作品ぐらいからマスコミ媒体への登場が頻繁になって来たことと無関係ではない。 何よりこの作品が高く評価されるのは、ゴジラが人間の味方と化していないことが大きい。 怪獣として見た時に格好いいのだ。 これだけ格好よく怪獣を見せてくれる映画もなかなかない。 技術的にはどれだけ進歩しても、これを超えるゴジラ映画が作れないのは嘆かわしい。 いかに円谷英二のセンスが抜きん出たものだったかわかるだろう。 このダイナミックさとビジュアルは、本作を見た人にしかわかるまい。

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