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2006/03/09
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カテゴリ:テレビ
CSで「ファースケイプ」なるドラマを見た。
海外のSFドラマだ。
数年前にスカパーでも放映されたらしいので見たことのある人もいるかもしれない。

科学者ジョン・クライトンは、自説の証明のために自ら実験に挑もうとしていた。
惑星の引力を利用した宇宙船の加速実験だ。
SF小説などで言及されていた理論を実証しようというのである。
NASAの協力で実験の準備は着々と進み、明日はスペースシャトルで宇宙に出て、搭載した小型宇宙船ファースケイプ1号で実験に臨む予定だった。
元宇宙飛行士の父や共同研究者の親友の協力もあって実験は順調に進むかに思えた。
だが、実験宙域に発生した磁気嵐の影響でファースケイプ1号は、ワームホールへと飛び込んでしまう。
ワームホールを抜けた先では、激しい戦闘が繰り広げられていた。
いや、正確には一方的な攻撃だ。
1隻の大型宇宙船に、数隻の小型宇宙船が波状攻撃をかけているのだ。
戦闘に巻き込まれることを避けようと考えたジョンだが、ファースケイプ1号のエンジンは故障しておりコントロールが効かなかった。
運悪く小型宇宙船の中の1隻がファースケイプ1号に接触してしまう。
接触の衝撃でコントロールを失った小型宇宙船は、付近の小惑星に激突大破した。
一方、ファースケイプ1号は、大型宇宙船の内部へ引き寄せられるかのように不時着する。
船内にいたのは異星人だった。
翻訳菌を注射され、ようやく彼らの言葉がわかるようになったジョンは、驚愕の事実を知る。
彼が迷い込んだ船は“モヤ”という名の生体宇宙船であること。
出会った異星人は脱獄囚であること。
そして彼らを追う集団がピースメイカーと呼ばれる軍事組織であること。
ジョンは生き延びるため、再び地球へ戻るために、彼らに協力することを余儀なくされるのだが…


物語の出だしこそライトスタッフ的な固さを感じるものの、ストーリーが動き出した途端、ドキドキハラハラの連続だ。
異星人の中に放り出された主人公のとまどいと心細さが描かれる反面、地球人としての強さや科学者としての機転など、なかなかうまく活かしている。
ピースメイカーが主人公と同じ人間型のヒューマノイドなので、主人公がピースメイカー側のスパイではないかと疑われる下りは、よく考えられている。
また主人公のファースケイプ1号と接触して大破したピースメイカーの戦闘機にピースメイカーの司令官の弟が乗っていたという展開が拍車をかける。
この状況により、主人公は一番安堵できるはずの人間型のヒューマノイドを敵としなくてはいけないのだ。
主人公と同道する脱獄囚の面々もよく考えられている。
従弟に騙されて王位を剥奪された国王や、無政府主義の僧侶、それと部下を救うために誤って上官を殺してしまった兵士など、一癖も二癖もあるキャラクターだが、本当の意味での悪人ではない。
そんな彼らが自由を求めて宇宙を逃亡し、その先々で色々な事件に巻き込まれる訳だ。
人気があるのも頷けるだろう。
DVDでも出ているので興味のある人はぜひチェックしてみて欲しい。


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Last updated  2006/03/09 05:02:04 PM
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