2011/06/05(日)07:19
世界は分けてもわからない
世界は分けてもわからない
筆者の福岡伸一氏は分子生物学の専門家で、この本も生物学に関しての話題が豊富に出てきますが、色々な話題を切り口に展開しているので分子生物学を全く知らなくても最後まで興味深く読めました。
酵素とは何か、夜空の星はなぜ見えるのか、ゲティ美術館のカルパッチョの絵の謎、コンビニのサンドイッチはなぜ長持ちするのか、などの話題がエッセイ風につづられていきます。
それぞれの章が全く無関係のように見えますが、全て、最後の、1980年代に行われたガン細胞の研究についての話につながります。
ばらばらに展開されていた話が、読み進めていくうちにどんどんつながっていくのは、見事でした。