2007/01/26(金)22:57
マーク・ロスコ(Mark Rothko)
今日、NHKの迷宮美術館という番組で、Mark Rothkoが取り上げられていましたね。
色の大胆な配置だけで表現された独特のRothkoの絵には
何か引き込まれるような魅力を感じていて、
フリーページでもそのポスターを取り上げていました。
この番組で、それがどうやって生み出されたのか、何が表現されているのか、
というのが初めて少し分かったような気がします。
ユダヤ人のロスコはラトビアからアメリカに移民として移り住み
苦労を重ねる中、ある日絵画と巡り会いました。
美術の先生として生計をたてつつ、画家として細々と、でも穏やかな日々を
送ってきた彼は、第二次大戦後に転機が訪れます。
きっかけは、ユダヤ人の大量虐殺が行われていた事実が終戦と共に明るみに出たことからでした。
惨事に見舞われている大勢の同胞がいたという衝撃、
そして、それまでそんなことが起こっているなど夢にも思っていなかった自分…。
人物や物体の具体的な形では、人間の深い感情は表現できない。
…徐々に彼の作品からは形が消え、色彩だけになっていきました。
ポスターになっている彼の作品もかなり大きな物が多いのですが、
色彩よりも更に重要視していたのが「寸法」だったということでこれも納得です。
小さな絵ではどうしても見る者との隔たりができてしまうが、
大きな絵は見る者を包み込む…。
色だけでできた絵は、見る者に様々なイマジネーションを与えてくれます。
同じ絵を見ても皆感じることが違う。
その人の心の中に深く入り込んでいくものがあるような気がします。
しかし大きな作品は、狭い日本の家だと飾る場所が限られてきちゃいますね(^_^;)
本当は吹き抜けとか、広いところにゆったりと飾るのがいいんでしょう。
まあ、縮小版の小さなサイズもありますので、エッセンスだけでも(笑)
本物は無理でも、ポスターならどちらにしろ、気軽に取り入れられますね。
フリーページのポスターコレクション2も、是非ご覧ください。