英語について

当然の事ながら、MBAの授業は英語で行なわれます。従って英語は重要です。おそらく、読者の中にも、留学に興味があったり、また、個人的に英語が上手くなりたかったりと英語に関心のある方もいると思いますので、ここではまず英語について取り上げたいと思います。これはあくまで私個人の観点から物を見ている事を最初にお断りさせてください。

<どの程度の英語力が求められるか?>
 どの程度の英語力が求められるか?という事ですが、それは、その人の目的によると思います。例えば、1週間程度の旅行でしたら、いわゆる旅行英会話レベルでいいでしょう。
 でも、留学となると話は違いますよね。やはり、苦無く英語が耳に入ってきて、言いたい事は、完璧な用法でなくとも言えて、それで辞書無しで文を読んでもあらすじ位は理解できる、という英語力は必要でしょうね。
 さらに、もっと上手くなりたい、という人がいると思いますが、実はこれはとても難しいことです。やっぱ上に行けば行くほど壁は高くなるし、完璧って本当に難しいですよね。

<英会話勉強法>
 これもいろいろな意見がありますし、個人個人にあったやり方があると思いますので、一概にいうのは難しいですね。ただ私の経験からでは、

1.ガイジンと向き合って、びびらない様にする。
2.文法を気にせず何でもいいから喋る。
3.分からないことがあったら質問する。

といったところがまず会話の初歩だと思います。このレベルをクリアしたら、

 英語のリズムを覚える。それが自分でも出来るようになるまで練習する。

に尽きると思います。これは簡単に言うと物まねです。ラジオのニュースとか簡単なものを録音して、自分でまねをします。人によっては発音の重要性を解く人もいますが、実は発音より、このリズムの方がアメリカ人は重要視しているような気がします。この時点では、文法力も問題になってきます。


そして、次のステップでは、

 TPOに応じた表現力を身につける。

これは、そのフィールドの人がどのような表現・言い回しをしているか?よく観察し、メモを取ってそれらを覚えこむことがいいかと思います。例えば、ビジネスのシチュエーションで上司が部下に物を頼む時、You have to finalize this by tomorrow.(明日までにこれ仕上げて)なんて表現は使用しません。きつ過ぎるのです。その代わり、Could you finalize this by tomorrow, please?という丁寧な表現を使用します。これは、日米の文化の相違ともいうことが出来るでしょう。

それと、多くの人が聞き取りに力入れますよね?私の観点では、聞き取り力は①文法力、②どれだけ良く使われる表現を知っているか、③慣れの3要素が必要だと思います。それにプラスアルファですが、単語力も必要でしょう。知らない単語は聞き取れても意味は掴めませんからね。


<読解力>
 読解力は会話力と比較し、はるかに伸ばしやすいと思います。簡単に言えば毎日英文を読むだけで上達します。私のお勧めは、

1.1日に何か10ページ位必ず読む。
2.後ろから訳さない。どんなに長い文章も前から読む癖をつける。
3.辞書を使わない。

の3点です。ちょっと解説しましょう。2の後ろから訳さない、ということに触れているのは、実は聞き取り力向上にも関連するからです。当然の事ながら、実践の聞き取りでは、後ろから話してくれる人はいませんよね。だから前から意味を取っていく習慣をつけるのです。それと辞書を使わない。という事ですが、辞書を使用しないと、自然と「これはどういう意味かな?」みたいに自問自答するケースが増えると思います。それで勘から始まり、だんだんその勘も正確な意味に近い物に研ぎ澄まされていきます。簡単に言うと、周りのコンテクストから、知らない単語の意味を想像できるようになるのです。つまり、全体像を把握する力がつきます。


以上ですが、最後に決して希望は捨てないように!と付け加えさせてください。私も英語力ゼロでアメリカに来ました。でも今ではアメリカ人とディスカッションしています。また、私の友人は35歳にもかかわらず、TOEFLのスコアが伸び続けています。頑張りましょう。




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