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2010/11/13(土)20:22

緋色の海賊 上・下巻

読書(89)

緋色の海賊 上・下 佐倉朱里:著 櫻井しゅしゅしゅ:イラスト 緋色の海賊(上) 緋色の海賊(下) 上巻あらすじ 英国海軍のキャプテン・コリンズは、海の真ん中で手足を縛られて浮いている男を拾った。 しかし、その男こそは背中に緋色の鳥の刺青を持つ海賊<ルビー>の船長・スカーレットこと山猫だった。 彼を拾った直後から、海賊<ルビー>に襲われた商船の話が舞い込んでくる。 しかも、襲われた商船は、ほぼ皆殺しに遭うなど今までの手口と違い過ぎた。 山猫は、自分を偽・ルビーの討伐につれていけ・・と迫るのだった。 下巻あらすじ コリンズに、海賊トマス・コット討伐の指示が出る。 トマスの居場所を突き止めるため、以前山猫に教えてもらった情報屋に接触しようとするが。 山猫もまた、トマス・コットの行方を追っていた。 感想 海賊と、英国の海軍のキャプテン。 はっきり言って、敵同士となってしまうわけで。 海賊はどこまで行っても海賊だろうし・・・・ そうなると。二人が一緒になるには、コリンズさんが英国海軍を辞めるしかないかなぁ・・ でないと、ハッピーエンドには終わらないわぁ! 頑張れ!山猫、コリンズさんを口説き落として一緒になれっ!と思っていましたが。 ファンタジーの終わりのような甘いムードにはならず。 まるで海と空のような二人の関係に、「こういうのも良いよね?」と読後に思っていました。 馴れ合いになって、一緒に暮らしました!ではなく。 どこまで行っても平行線で・・だけど、まったく縁がないわけでもない二人。 きっと、この先もどこかで出会ったら。ラム酒を酌み交わして、ニヤリと笑いあう事でしょう。 タイトルは緋色なのですが。 読んでいる間中、私の頭の中には本当に青い海と空が広がっていたのです。 そう・・お互いを認め合い。 そして、決して偏りすぎる事もなく。出し抜いたり、仕返しをしたり・・・ 手を貸したり、助け合ったり。 爽やかな青さを持っているかと思えば、激しい嵐で牙を剥く海のような二人。 ただ・・・お互いの胸に燃える(萌える?)炎は、緋色。 あらすじには、それぞれの巻に納められた最初のお話のものしか書いていませんが。 山猫が、海賊になった理由。 海賊になって、「置き去り」にされた理由。 そこから、どうして今の<ルビー>の船長になったのか・・・が解る短編や中編も、収録されています。 ルビーの出自については、きっと・・・おそらくは・・・・くらいにしか出てきませんが。 ちょっとずつ後から描かれていた過去の話もあるように。 どこかで、ルビーの出自が解き明かされる話や。 コリンズの目についての詳しい話などもあると、楽しいだろうなぁ!!と思ってしまいます。 そして・・・コリンズの上官が、またすっごく良い味出しているんですよ!! ホランド司令官と言う狸オヤジなのですが。 コリンズ・山猫・ホランド司令官が語っていると。 コリンズが一番常識人で、山猫は狐。ホランドさんは狸!! 狸と狐の化かし合い合戦が、また楽しい!! そうねぇ・・・声でいくと、宝亀さんとか麦人さんじゃ、ちょっと老けてる? 小杉さんや堀内さんが似合いそうな感じなの~~ 清濁併せのむ!と言うところがあって、山猫が海賊だと知っていても。 しれっと、商談をもちかけるような人!! それが出来ないと言うのなら、逮捕するぞ~~なんて言い出すし。 この司令官、お気に入りです! 上下巻で、二段組の本編ですが。 それがちっとも長いと思わないくらい、ぐいぐいと引き寄せられてしまいます。 コリンズには、小西さん似合いそうだな~ 山猫には三木さん似合いそうだなぁ~~と思っていたら!! 絵がね・・絵が、櫻井さんだったからかなぁ? そうでした!似合いそうだなぁ・・と言うのは、星海宝烈伝のとあるキャラクターを彷彿とさせるからでした(大笑)

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