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酔っ払いの溜まり場出張所

Aug 15, 2004
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これは数日前の事なのだけど、仕事帰りにいつものように行きつけのバーによって、バーテンダー氏とうだうだと話をしておりました。

「何を飲もうか自分で考えてると、だんだんと同じようなオーダーばかりになっちゃうんだよね。というか、何にするかを考えるのもメンドイ気分。何かオススメは無い?」
「おすすめですか。どうしましょう。どういった感じのものがよろしいですか?」
「なんだか疲れてるんで、元気になりそうなのがいいな」
「じゃぁ、ブラッディメアリー。じゃなくってブラッディシーザーなんてどうですか?シーザーならトマトジュースだけじゃなくてハマグリエキスも入ってますし」
「うん、肝臓によさそうだ。それ!」

という訳で、ブラッディ-シーザーをオーダー。ブラッディ-シーザーとはブラッディメアリー(ウオッカ・トマトジュース・レモン)のトマトジュースをクラマトジュースというハマグリエキスの入ったトマトジュースに代えたものです.僕がブラッディシーザーをウマウマと飲んでいると、僕より少し年下のバーテンダー氏が尋ねてきました。

「ブラッディメアリーはイギリスの女王、血まみれのメアリーから名前を付けたんですよね? ブラッディシーザーはなんでシーザーなんですか?」

まいったなぁ。シーザーサラダの名前の由来なら知ってるけど、ブラッディシーザーの名前の由来なんて考えてもみなかった。何となくブラッディメアリーのヴァリエーションだからだろうと、薄ぼんやりと思っていただけで。「シーザーサラダの名前の由来なら、メキシコにシーザース・パレスとかいうレストランがあって、ある日に・・・」なんてバーテンダーさんをごまかしてその場は切り抜けたのですが、でもなんでシーザーなんだろう?

家に帰って調べてみると、なかなか面白いことがわかりました。このカクテルが生れたのは1969年。場所はカナダのカルガリー。作った人はウォルター・サリン・チェルさん(Walter Salin Chell)というモンテネグロ出身のバーテンダーさん。このウォルターさんは当時カルガリー・インというホテル(今はウェスティンホテルになっているそうです)でチーフバーテンダーだったのですが、ある日彼は、ホテルに新しくオープンする“Marco’s”というイタリアンレストランの開店記念カクテルを創作するように命じられました。

ウォルターさんは「イタリアンレストランのためのカクテルだから、イタリア料理に良く合うよう、トマト、シーフード、香辛料に良く合うものにしよう」と考えたそうです。ここからの彼の発想が面白い。彼がイメージしたのがスパゲティ・ボンゴレ・ロッソ。「食べて美味しい物なら、飲んでも美味しいに決まってる」。こうしたウォルターさんの3ヶ月の試行錯誤の末、カクテルは完成しました。出来たものはウォッカにクラム(clam:二枚貝 ハマグリとかアサリの事)のネクター(出し汁?)、トマトジュース、ウースターソースにセロリソルトを配合したものでした。

ここから名前の由来。イタリア料理に良く合うお酒ということで、ウォルターさんはローマ皇帝の名前を借りて、当初はただ単に「シーザー」と名付けました。なんせシーザーは生牡蠣が好きで、テムズ川河口の牡蠣目当てにブリテン島を征服した、なんて説があるくらいですから、きっとハマグリやアサリも好きだったでしょう。うん、そうに違いない。そうだった事にしよう。なかなか良いネーミングである。

そんなこんなのある日、ウォルターさんは「シーザー」をイギリス人の客に試みに出してみることにしました。ウォルターさんがそのイギリス人に感想を聞いてみると“Walter,That’s a damn good bloody Caesar!”(ウォルター、こりゃとんでもなく旨いシーザーだね!)との返事。これを聞いてウォルターはシーザーにブラッディを付けることにしたというのです。なんだ、ブラッディは「血まみれ」じゃなくて「とんでもない」だったのか。それも後付け。ブラッディメアリーにあやかっての命名ではないのか。(いや、ブラッディを付け足したのは、やはりあやかってのことだと思うが)それにシーザーにしたのにも、ちゃんと理由があるのでした。

ちなみに、ちょうど同じ頃にハマグリエキスとトマトジュースを混ぜたクラマト(CLAMATO=CLAM+TOMATO)ジュースが開発されたので、今ではクラムのネクターを作らずともウォッカ+クラマト+レモンジュースで、誰でも簡単にシーザーが作れるようになりました。発祥の国カナダではとてもポピュラーなカクテルなのだそうです。

シーザーサラダの名前の由来を話し終えた頃、ちょうどブラッディシーザーも飲み終わりました。

「次はどうしましょうか?」
「う~ん、この間お土産に持ってきたシークァーサーのフレッシュ、まだ残ってる?」
「まだ少し残ってます」
「じゃあ、今度は沖縄風にいこう。ウォッカを泡盛に代えて、レモンの代わりにシークァーサー、そこにクラマトにして」

こうして作ってもらった沖縄風ブラッディシーザー、思い付きだった割にすごく旨い。バーテンダー氏にも一口味見をしてもらったが、彼もびっくりしていた。でも、出来ればあの時こう言いたかったなぁ。“That’s a damn good BLOODY SHISA!”






Last updated  Aug 16, 2004 05:22:30 PM
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Dram Bheag@ Re:やれやれだな(01/25) 爺さんも死んだ。今度は父親とおいらの競…
Dram Bheag@ Re:やれやれだな(01/25) 爺さんが死んだ。大往生だな。山口県出身…
Dram Bheag@ Re:写真が嫌い(09/28)  怪我をしてしまって、ただでさえ乏しい…
Dram Bheag@ Re:写真が嫌い(09/28)  ごめんね。明日書く! 書けるかな? …
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