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2004年05月01日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
**********

痕

彼女に貰った証。こういう画像をチャット画像に使うと何故か軒並み男性には不評です(苦笑)

**********


彼女と触れ合う中で、彼女は私の中に父親や母親を求めるようになってきた。最初、女王様はこのことを

”それは得策ではないわよ。貴方のことを父親だと思うことで父親との性行為を正当化してしまうかもしれない”

と言っていました。が、もうどうしようもないかもしれない。結局私が恋人としていくら満たそうとも、彼女が今まで生きてきてきて満たされていないのは親からの愛情。どこかで私もそのことを認めざるを得なかったし女王様にも

”あの非道な親に彼女が愛情を求めてこれ以上傷つけられるならば自分に求めても良いと思う。その代わり、俺は俺だし、親の代わりだけで終わるつもりはない”

と言ったのです。彼女の恋人になることはとても難しいことだけれども、まずは満たされることのなかった愛情を満たしてあげることが出来ればと思う。そのためには色々と私もまだ大きくならねばならないけれども、でも出来ないことではない。そうしてこそ初めて彼女も本当に愛するとか恋するとか知るのかもしれないし、どこかで閉じてしまった心、前彼と離れて失ってしまったものとまたそれ以上のものを取り戻せるのではないかなどと思ったりもする。まぁきっと、そんなごちゃごちゃ言わずとも私だって彼女に母親のことを投影する部分が意識無意識にかかわらず皆無ということはないんだろうと思うし、それは誰でもそうなのかもしれない。

彼女は常に、永遠を求めるし、確信が欲しいし、そのへんの所謂”恋愛”みたいなもの、”カタチ”を信じないし、そんなものよりももっと深くて大きなものを求める。けれどもそれは満たされることのなかったこと、そしてなによりも失うことへのおそれ裏返しでもあると思う。

前彼は、ギターやコンポを窓から投げ捨てられ、腕や足の肉を噛みちぎられ、腕を刺され、それでも彼女の傍にいることによって彼女のそういった感情を満たそうとし、彼女も満たしてもらおうとして、失敗した。私と出会ってこうやって来たことと関係あるのかどうか解らないけれど、今の彼女にはその彼の気持ちが分かるし、それでも彼は彼女のことを許していることが解ったんだと思う。けれども私には私の道しかなくて、同じように彼女に証明することはもうない。私ならばそれでも互いの手を離すことはなかったと言える。そういうような手段で私も証明出来たなら私にとってはとても楽だったようにも思えるけれども、私には時間をかける選択肢しか残されていないようだから。

まずは私の満たしてあげられるところを満たして。私がそれだけではないことも彼女には解っていると信じているから。

私は彼女の父親で母親で、彼女の奴隷で忠実な犬で、そして子供で、ただ一人の男性
彼女は私の母親で、主人で気ままな猫で、まだ危なっかしくてでもとても可愛い子供で、誰より愛しいかけがえのない女性

人間はだれしも完全ではないけれども、私たち2人はきっと、完全なところと、欠けたところの落差が激しくて。でも2人ならきっと補完しあいながら、この不条理な世界を強く、手を繋いで歩んでゆけるのではないかと。

五日間、離れることなく過ごして、そう思ったのでした。



   愛を信じるのは 自分にも負けない事
   夢が叶う日まで 笑顔のまま
   星を見て祈り捧げ ここにいるから


   私は君にとっての空でいたい
   悲しみまでも包み込んで

   いつでも見上げるときは独りじゃないと
   遠くで思えるように

   帰る場所であるように


”Motherland” by Crystal Kay





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Last updated  2004年05月02日 00時45分41秒
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