|
テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:映画レビュー
超話題作「ダ・ヴィンチ・コード」を見た。
ストーリー ある日、ルーヴル美術館で館長のジャック・ソニエール(ジャン=ピエール・マリエール)が殺害される事件が起こる。 遺体は奇妙な体勢で横たわり、周囲には不可解な暗号らしきものが記されていた。フランス司法警察のベズ・ファーシュ警部(ジャン・レノ)は、講演のためパリに滞在していたハーバード大学教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)に協力を依頼、事件現場に呼び出す。 宗教象徴学の権威であるラングドンはさっそく暗号の解読を始めるが、この時警部はラングドン自身をこそ疑っていた。そこへ、暗号解読官ソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ)が現われる。 ラングドンが無実で、事件解決には彼の力が不可欠だと確信する彼女は、直後、ある驚きの行動に出るのだった…。 え~っと・・・最悪レベルでつまらないんですけど。 原作を読んでいないので、どんな話かわからずに見に行ったのだけれど、結局ネタをレオナルド・ダ・ヴィンチとか聖書とかから持ってきただけのサスペンス物だった。 メインテーマになっているはずの「イエス・キリストの子孫」とかそう言う謎の部分もこじ付けと曲解が多くて不満。 SFで良くある「トンデモ学説をそのまま発表すると最悪学会追放されちゃうから、小説形式で発表」みたいな内容の映画だった。 そもそも一番最初の殺人で、ダイイングメッセージが美術館全体に散見されるんだけど、銃で撃たれた後に美術館中にメッセージを書き残し、最後には真っ裸になって自分の体まで傷つけて死ぬって、どう考えても無理がある。 その前に病院に行けよ。 物語のキーとなるクリプテックスだって、何か「割れやすいビンにパピルスの地図を巻きつけているので、無理に開けて割れると地図が溶けてしまう」と言う設定なんだけど、パピルスは酢で溶けたりしない レオナルド・ダ・ヴィンチが生きていた時代はキリストが死んでから何百年もたっている時代なんだから、もし本当にレオナルド・ダ・ヴィンチが暗号としてキリストの秘密を絵に埋め込んだとしても、それはレオナルド・ダ・ヴィンチが真実だと思っている事柄に過ぎないわけで、言ってみればノストラダムスの大予言と同じ。後から見た人のこじ付けで何とでもなると言うものだ。 主人公たちは次々と暗号を解読して物語は進んでいくのだけれど、その解読のスピードがあきれるほど速いので、見ているこっちが一緒に考えたり、「なるほど!そうだったのか!」と余韻を楽しむ暇が無い。 まぁだいたいが今までのトンデモ本の内容と同じなので、新しい発見なんて無い映画なんだけど。 とにかく、「マグダラのマリア」「テンプル騎士団」「フリーメーソン」「オプス・デイ」とかその辺の言葉の意味だけでも知っていないと面白くないんじゃないだろうか。 ここ数ヶ月、TVや雑誌でダ・ヴィンチ・コード特集が組まれ、情報が結構入ってきていると思うが、その理由がわかった。 予備知識がないと話しについていけない。 でも詳しい人には逆に不満がたまる。 つまり、「もともとは何の興味も無い人が、最近のTVとかの特集を見て、予備知識を得た後に見に行かなければならない映画」なのだ。 こんなもの見るくらいなら、ネットや古本でダ・ヴィンチ・コード関係の情報を見たほうがなんぼか面白い。中でも特に小説「ダ・ヴィンチ・コード」が話題になる前の物のほうが良い。 もちろん、全てトンデモ説でフィクションであると言う事実を念頭に入れる事を忘れずに。 個人的意見として、イエス・キリストは結婚していないと考えるのは、その時代や民族風習上無理があること、聖母マリアが処女懐胎したというのは誤訳が元になっていて、本来は「結婚していないけど子供を生んだ」と言う意味だった事はフィクションじゃないはずなので、そこからこじつけでこんなストーリーを作ったんだなぁと言う程度の感想。 見て損した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画レビュー] カテゴリの最新記事
|
|