2007/08/29(水)23:06
鉄アレイ
ちょっと鉱物について調べ物をしていたら、「鉄」の項目の下に「鉄アレイ」の項目を発見した。
鉄アレイ【鉄唖鈴/鉄亜鈴】・・・って、えぇ
鉄アレイって日本語なの
鉄アレイってのはつまり英語で言うダンベルのことだが、俺の認識はまずここで間違ってた。
以下俺の認識
ダンベルは棒の両端に色々なサイズの重りを、必要に応じて付け替えられるものだと思ってたのだ。
バーベルの小型版みたいな感じで。
こう言う形のやつ→ ╂─╂
で、鉄アレイは一体成型のやつだと思ってた。
こう言う形のやつ→ ○─○
実は両方ともダンベルなのね。
さて、唖鈴って言うのはダンベルの直訳だそうだ。
そもそもダンベルとはどういう語源なのか?
語源は英国テューダー朝時代(1485年~1603年)まで遡る。
その時代には、「教会の鐘を撞く仕事は筋肉がつく」と広く知られていた。
そのため、金持ちのボンボンの間で、この鐘を撞く装置を自宅に作る事が流行したらしい。
これはどういう装置かと言うと、滑車を天井に付け、そこに通したロープの一方に重りをもう一方に取っ手をつけて、それを引っ張る事により体を鍛えると言うもの。
もちろん、教会の本物と違って、鐘の代わりに重りが付いているため音はならない。
この装置を「Silent Bell(サイレントベル)」つまり、静かな鐘と呼んでいた。
それを金持ちボンボンの若造たちが口語で「Dumb Bell(ダムベル)」つまり、黙ってる鐘と呼んだのがダンベルの語源と言う事だ。
この装置が後々改良され、19世紀初頭には今現在の形、取っ手の両端に均等な重さの重りを付けた物が出来上がったらしい。
で、それが日本に渡ってきた際、直訳されたのだ。
Dumb(ダム)=黙ってる=唖
Bell(ベル)=鐘 =鈴
つまり「唖鈴」となり、鉄で出来てるから「鉄唖鈴」となった訳。
しかし、「唖」と言う字は常用漢字ではないし、唖=「おし」は差別用語とみなされるため、「亜鈴」と表記されるか、もしくはカタカナで「アレイ」と表されるようになったらしい。
う~む、何となくディスクアレイとかのArrayだと思ってた。
いやぁ~35歳にもなって、日本語と外来語の区別も付かない名前があろうとは思わなかった・・・。
知っていたからと言って何の役にも立たないが、ちょっと嬉しい知識がまた増えた。
日本語面白すぎだ
本日のBGM:「やさしさにさようなら」OFF COURSE 1978年