176978 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

西新オレンジ通り日記

西新オレンジ通り日記

父が入った学資保険

今日は、父の日。
父は一昨年亡くなったので、父の日のプレゼントはお線香だけ。
親不孝者の私は、お花も忘れていた。
「お父さん、ごめ~ん!」と言いながら、炊き立てのご飯とお水を供える。
大正生まれの、頑固な照れ屋の父だった。
電話を掛けると、すぐに母に代わって
ゆっくり話すこともなかった。

私は、父が42歳の時の子供だったこともあり
とても大切に育ててもらったと、父には感謝している。
父と弟とは何かとそりが合わないように見えていたけれど
父が亡くなって
どんなに父が、跡取りである弟を信頼していたか
どんなに弟が、父を頼りにしていたかが
初めてわかった。

そんな父がなくなる一年ほど前に、弟に息子が生まれた。
内孫は二人目で、姪っ子をものすごくかわいがっていた父だったが
男の子が生まれたと知ると、
「これで、跡取りができた!」と大変な喜びようだった。
どっちでもいい!と口では言いながらも
男の子を望んでいたんだな~と、母と笑ったものだ。

父の死後、遺産相続のこともあり
資産を整理していると、真新しい「学資保険」の証券がでてきた。
恩年83歳の父が、生まれたばかりの孫のために
「学資保険」に入っていたのだ!
「お父さん、100まで生きるつもりやったんかね~!」
と家族で話した。

驚いたことに、その保険には
契約者が亡くなった場合、保険料の免除を約束する
特則がついていたのだ!

83歳の老人に、17年以上掛け続ける学資保険を
勧めること自体、大いに問題があると個人的には思うが
ここで、もうひとつ問題になったのは
「保険料払込免除特則」がついていたこと。
この特則をつける場合は、契約者の年齢で、保険料は変わるうえに
契約者の健康状態に関する告知が必要なはず。
もし告知をしていたら
<糖尿病>で入退院を繰り返し
<脳梗塞>があり、右手に軽度の麻痺があった父は
契約できたか、はなはだ疑問。

だいいち83歳の老人の、しかも月払いの契約に
「保険料払込免除特則」をつけられる保険会社はない。
○易保険にしたって、できない。
申し込みを扱った募集人も、引き受けた会社も気がつかなかった?
そんなバカな!

「免除になる可能性は、あると思うか?」と弟が聞くので
「無いと思うよ。『何かの間違いでした』って言ってくると思う。」と答える。

どういう経緯で加入したかは、今となってはわからないし
特則のことを父が知っていたかも、怪しいものだが
やはり、○○保険の担当者からの返事は
「間違って、特則をつけていたようです。
保険料の払込免除は出来ませんので
契約者と受取人、引き落とし口座を変更して、是非続けてください。」
というものだった。

結局、弟は学資保険を解約した。
「俺も、掛けてるからな~。こんなに、毎月払えんぜ!」
と苦笑いしていた。
「支払った分ぐらい返せ!ってゴネてみたら?」
と入れ知恵してくれる人もいたが
「どうせ、俺が払った金じゃないしな。ゴネたら親父に悪い気がしてな~。」
とあっさりしたものだった。

学資保険に限ったことではないが
保険に加入する場合には、家族でよく話し合いをしておいて欲しいと思う。
父の入った学資保険は、支払われなかったけれど
祖父母であっても、条件次第で
払い込み免除特則付きの学資保険に入ることはできるので(高いけど)
両親以外の人が「学資保険」に加入する場合は特に
子供の親と、きちんとした話し合いをしておいて頂きたいと思います。

死亡という理由で、父が払い続けられなくなった保険を、
弟の側に、引き受ける余裕がなかったために
短期で解約せざるをえなくなり
結局掛け金の一部しか戻らず、
大変もったいないことになってしまった
こんなケースもあるからです。

75歳の母が「私が代わって払おうか?」と弟に申し出たが
「ババァ!自分の年を考えろや~!」の、ひと言で終わった。

孫に学資保険を!と考えておられる祖父母の皆さま。
親から「学資保険」にはいってあげる!といわれている両親の皆さま。
よく話し合って、十分検討してからご契約を!




© Rakuten Group, Inc.