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カテゴリ:微小説
『新しい父親』
「今日からこの人があなたの新しいお父さんよ」と母に紹介 された人はどう見てもブルドッグだった。顔がブルドッグに 似ていると言うのではなく、犬のブルドッグそのもので、去年 亡くなった父親愛用の座椅子でおすわりをしていた。父親の 威厳を見せたいのか骨の形をしたガムをガリガリ噛んだり、 座椅子におしっこをして必死に家族の一員になろうとしている。 新しい父親に気を遣う母は犬小屋に寝てドッグフードを 食べるようになった。 そしてパートタイマーとしてSMクラブで働きだし今夜も 首輪を付けられ四つん這いになっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月23日 12時54分22秒
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