ランテパオ周辺を歩くランテパオ周辺を歩く
レモから2キロほどランテパオに戻り脇道に入っていくとロンダの村がある。ここはケテケスの崖のお墓とレモのタウタウ人形を足して、3で割った感じ。要するにケテケスにもレモにも見劣りがするというのが私の正直な印象だ。ただ、ここの崖には洞窟があり、多くの棺が納められているとのこと。頭蓋骨等の遺骨もその辺に転がっているらしい。墓ばかり見るのもどうかなと思い、結局、私は洞窟の中には入らなかった。というか、ランプの貸し出し及び中のガイド料が別途いるという、現実的な問題のせいかもしれない・・・。
途中、民家を2、3軒通り、コーヒー畑の小道を歩いて尾根まで上った。山頂までの道に迷わないか少し不安があったが、尾根まで上がってしまえばあとは見晴らしがきくので迷うことはなさそう。ただ、太陽が真上から強烈に照らしていて、皮膚から汗が吹き出してくる。先ほどのビールの酔いもまだ少し残っている。それでも、ここまで来たのだからと思い更に進んでいく。山頂付近に近づくとそこには先客が数人いた。いずれもインドネシア人でもう3日くらいここで過ごしているとのこと。確かに岩陰にはテントが見えた。インドネシア人でもトレッキングを楽しむのだなと感心していたら、その楽しみ方がちょっと違うようだ。なんと、ラジカセやギターを持って来ている。こればかりはどうも理解できない。彼らと10分ばかり話した後、山頂に行ってぼんやりと下の景色を眺めたりして、ゆっくりとした時間が流れるのを楽しんだ。1時間ばかり山頂にいただろうか。下方から続々とインドネシア人が集団で上ってくるのが見えたので、そろそろ降りることにした。途中彼らとすれ違うと、彼らは高校生のグループで、なんと50人くらいもいる。今晩は山頂付近にテントをはって泊まるそうだ。なんかよく分からないが、このセセアン山はインドネシア人の間では人気の山らしい。山頂から昼食をしたレストランまでは30分強で到着。ベモの通る道路まで出たら、ちょうどインドネシア人のオバチャンが前方から歩いてきたので、ランテパオまでの近道を尋ねた。すると、ついて来いというので、彼女の横を一緒に路上を歩き、それからすぐに道路脇の人ひとりが通れるほどの小さな山道を下り始めた。そのオバチャンの下るスピードは恐ろしく速い。彼女は10キロ位はありそうな草を、額から背中に提げた籠の中に入れて運んでいるというのに。しかも、彼女は裸足だ。私はというと、ちゃんとしたトレッキングブーツを履いているのに彼女についていくのがやっとだ。全くたいしたもんである。しまいには、情けないかな、私の方が膝を痛めてしまった。そんなこともあり、ベモが通る道路にまた出たところでベモを待ち、ランテパオまで引き返したのだった。 ホテルに着く直前から雨がポツリ、ポツリと落ちだして、着いた頃には土砂降りに変わっていた。もう少し帰るのが遅かったならば、ずぶ濡れになっていたことだろう。そんな安堵の気持ちで部屋に入ると疲れがどっと押し寄せ、横になると知らぬ間に眠り入り、そのまま朝まで寝てしまった。
*1 これらの観光スポットはランテパオ中心部から10キロ以内なので、ベモと徒歩で手軽に訪れることができる。いずれも入場料として10,000ルピアだった(2002年夏)。 *2 LONELY PLANET、バックパッカーの間では有名なガイドブックの出版社。英語だけれども情報量が多く、比較的詳細な地図が使える。国立公園等の自然観察に関する情報も、このガイドがベスト。というかこれ以外は全くお粗末なもの。ただ、レストランの項目は、欧米人ツーリスト・テイストの店が殆どで、こればかりはオススメできない。でも、そこに結構ページがさかれているんだなあ・・・。 *3 バトゥトゥモンガは気に入り、その後レンタルバイクを借りて日帰りで出かけた。ベモはあまり本数がないので、レンタルバイクを利用したほうがオススメ。途中の景色も美しいので寄り道もできるのが良い。レンタルバイクは1日40,000ルピアだった(当時のレートで約560円)。 |