今日は、久々働きました。僕の一番得意としている手術のひとつは、「まつげの植毛」です。自分の頭髪の一部をまつげとして植毛する方法です。けっこうレアーな手術ですが、自毛を移植するわけですから、一生もののまつげが創れるわけですので、僕としては良い手術だと思っているのです。たかだか3cmほどしかない眼瞼の皮膚に1本1本毛根ごと植毛していくのですから、ちょっとでも気を緩めると変なことになってしまいます。今日もこの手術のおかげで、労働後の心地よい疲労感でいっぱいです。(早く帰ってペットとくつろぎたいところです、ちなみにペットはネコちゃんですよ!?)
僕は、なぜか女性の魅力の大きな要素に「まつげ」があると思っています。そう思うようになったのは、それこそいつからか思い出せませんが、かなり前から意識していたような気がします。そして、美容外科医として、「まつげの植毛」という手術に魅せられました。頭髪の植毛と違い、ただ増えればいいというのではないところに、難しさがありますが、自毛がまつげとして、増え成長することには不思議な魅力があります。
今日は、片側に70本、両側で140本植毛しました。アベレージでは、このうち100本ほどが生着し、まつげになります。おもしろいことに、いったん眼瞼に移植された髪の毛は、だんだんまつげの性質に近づいていきます。2年もすると自分が髪の毛だったことも忘れ、自まつげと一体化してしまいます。そうなれば、こっちのものです。髪の太さも、髪の成長も、髪質もほんとうのまつげに近くなります。ただし、欠点がひとつだけあります。ほんとうのまつげのように自然なカールは、どうがんばっても生じないので、手術後にまつげパーマやビューラーやマスカラで常にまつげのケアを常にする必要があります。とは言え、まつげの植毛をする人は、もちろん、かなりのまつげフリークなので、まつげをケアすることに時間もお金も惜しまないことでしょうね。