テーマ:医療・健康ニュース(3945)
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●夏バテの三大症状 夏バテによる症状は、主に「食欲がない」「疲れやすい」「だるい」の3つで、夏バテの三大症状と呼ばれます。 これらの症状は、相互に影響しあっており、食欲を失って栄養不足を招くと→疲れやすくなる、疲れが溜まると→身体がだるくなる、倦怠感が続くと→さらに食欲が落ちる・・・、といったように、症状が連鎖的に起きると、悪循環に陥ってしまいます。 この悪循環の要因となるのが「水分の摂りすぎ」や「脱水」など、水分の摂り方の問題です。 夏場は冷蔵庫で冷やした飲み物ののど越しが心地よく、一度にたくさん飲んでしまうことが多くなります。 必要以上に冷たい水分を摂りすぎると、胃の中の胃液は薄まり、胃腸が冷えて消化の働きが低下するため、食欲不振に繋がってしまいます。 また、逆に水分の摂取量が足りず、一方で多量の汗により水分が体外に出て脱水状態になると、体内のミネラルやビタミンが失われ、各臓器の働きが正常に保たれなくなり、だるさを引き起こすことになります。 つまり、夏の暑い環境下で、水分の摂取量は多くても少なくても、夏バテを悪化させることになるわけです。 ●夏バテの原因 ①自律神経の乱れ 人間の身体には、体温を一定に保とうとする働きがあり、暑さによって上昇した体温は、汗をかくことによって調整されます。 ところが、湿度が高いと汗の蒸発が妨げられてしまうため、身体に溜まった熱が放出できず、それが続くと体温調節を行う自律神経が失調状態を起こします。 今では、エアコンが普及して暑さをしのぐ快適な室温環境を作り出せるようになっていますが、一方で室外との温度差が大きくなり、そのことが「自律神経の乱れ」を招きます。 ②胃腸機能の低下 ①のように自律神経のバランスが崩れると、胃腸の働きが乱れ、さらに先述のとおり、冷たい水分を必要以上に摂りすぎると、胃腸機能が低下し、食べ物の消化・吸収を行う力が落ちてしまいます。 ③体力の低下 そして、胃腸機能が低下し食欲がなくなると、食べ物からの栄養が十分に得られなくなるため、暑さで消耗した体力を回復できないまま低下させ、疲労や倦怠感が慢性化してしまいます。 ●夏バテを防ぐ食生活 夏バテの予防や解消には、水分の摂り方に注意するだけでなく、次のように食事の摂り方にも注意しておくことが大切です。 ①ビタミンB1・Cを積極的にとる ビタミンB1は、体内で炭水化物をエネルギーに変え、疲労回復を図るために欠かせないビタミンで、ビタミンCには暑さやストレスに対する抵抗力を高める働きがあります。 ビタミンB1を豊富に含む食材には、豚肉やうなぎ、大豆、ホウレンソウ、ゴマなどがあり、ニンニクやネギなどと一緒に食べるとビタミンB1の吸収率がアップします。 また、ビタミンCは野菜や柑橘類に豊富に含まれていますので、こうした食材を毎日の献立に積極的に取り入れるようにします。 ②風味を活かして味を工夫する 食欲がなくても、食べないことにはエネルギー不足を起こすことになります。 酢やレモンなどの酸味をきかせ、口当たりをさっぱりさせて食べやすくしたり、しょうが・みょうがなどの薬味や香辛料を活用して食欲が湧くようにするなど、風味に工夫を凝らし、身体が栄養不足を起こさないようにします。 ③消化を促す食材を利用する 食材の中には、消化を助ける働きを持ったものがあります。 山芋やオクラ、大根などは消化酵素を豊富に含み、のど越しも良くなるため、消化能力が衰えた胃腸を助けることができます。 コロナ禍の夏は、毎日着用するマスク内の湿度によって喉の渇きを感じにくくなるため、体内の水分不足を起こしやすかったり、巣ごもり生活によって水を蓄える筋肉量が低下し、脱水状態を起こしやすくなるなど、生活様式が変わることによって、さらに夏バテを起こしやすい状態下にあることを意識しておく必要があります。 (ホノミ漢方会報より)
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最終更新日
2021.08.04 15:13:23
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