カテゴリ:文系日記
昨日の午後くらいから風がすごい。
交通機関なんかにも影響を及ぼしてるらしいし。 ふとJGバラードの「狂風世界」を思い出した。 バラードっていうのは「沈んだ世界」「燃える世界」「結晶世界」という終末三部作で有名なSF作家。 地球破滅もののパイオニア的な存在。 「沈んだ世界」は今の地球温暖化現象の先取りというか、小説の内容と現在の事実が近づいてきてるので、あながちSFなどと言ってバカに出来ない部分もある。 中でも「結晶世界」はSFとしてだけでなく小説的にも美しく素晴らしいのでバラード未読の方にはお勧め。 そんなバラードの中で一番最初に読んだのが「狂風世界」だった。 15~6年位前だったかなぁ。 当時はブラッドベリやハインラインなんかを読んでて、ある日偶然に書店で「目が合って」読んでみたんだっけ。 最初はごく分らない程度だった風が次第に日を追うごとにジワジワ強くなっていき、風速何十、何百mまでに達する。(なにせ弱まんない) 地球上の物は全て強風により破壊しつくされ、人々は地下で暮らさなくてはならなくなる。 そういうどうしようもない状況下での人間模様が中心。 そんな中得体のしれない団体が現れたりいろんな事があるんだけど、物語は突然(ホントに突然)意外な結末を迎えてしまう。(え~?って感じ) 今は本を所有してないのであらすじも大雑把でおぼろげだけど、確かこんな感じだった筈。 しかし何故風が強くなるのか?などと言う従来の空想科学小説では当然のルールをバラードは完全に「無視」するのね。 終わり方に関しても勿論説明無し。 当時、普通のSFばかり読んでた私にはかなりのショックでした。 「こんなのあり?」と。 なのになのに次第にバラードにハマっていっちゃって今日に至る。のです。 もしこれから読むなら最初は「結晶世界」がいいと思う。 「狂風世界」は4番目くらいにどうぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 11, 2007 04:46:48 PM
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