「カラフル (文春文庫) | 森 絵都」(オヤジが読んでも面白い中学生の物語)
この著者との出会いはAudibleで読んだ(聴いた)「最後は臼が笑う」というめっちゃ笑える短篇だった。それから気になっていたものの読む機会がなかったのだが今回何となく図書館本で再会。 ラノベっぽいけど面白い。読みやすいけどなんだか心に残るというかちょっと棘を刺されてしまったような読後感が心地よい気がした。読書対象はティーンの女子なのかなとも思うがオヤジが読んでも面白かった。何となく肌に合う感じ?カラフル (文春文庫) [ 森 絵都 ]楽天で購入2019.12.18読了〇「おめでとうございます抽選に当たりました!」●と言われて、生前の罪が重くて輪廻のサイクルから外された主人公の魂が、抽選に当たって自殺した中3の少年の体にホームステイすることになるというファンタジー小説?期間中に自分の犯した罪を思い出して自覚しないとそのまま輪廻のサイクルから外されるという設定。真の体に入って悪戦苦闘しながらも、他人の立場から両親やお兄さん、学校の人たちの誠が気が付かなかった面をたくさん知り、いろんな人がいていろんなことを考えてカラフルに生きているんだということを知るという、何だか構造構成主義的な物語だった。●途中から主人公が本当は自殺した少年の真なんだろうなと分かってしまったが、だからと言ってつまらなくなったわけでもなく読後感も良く、森絵都、面白いじゃんと思った還暦のオヤジだった。