「あなたを待ついくつもの部屋 | 角田 光代」(3つの帝国ホテルを舞台にしたハートウォーミング短篇集)
・なんで勘違いしたのか中島京子さんの作品だと思って読んでいて半分以上読んでから角田さんの作品だと気が付いた。角田光代さん、作風変わった??もっと尖がって世の中につっかかって行くようなちょっと斜に構えた暗いイメージだったのに・・・丸くなったというかこんな温かい作品も書く人だったんだと再発見だった。 あなたを待ついくつもの部屋 [ 角田 光代 ]価格:1,705円(税込、送料無料) (2024/12/23時点)楽天で購入2024/12/21読了・帝国ホテルというのは、東京と大阪そして上高地の3か所にあるそうで、そのホテルの会報誌に連載していたものを加筆修正して一冊にした本。・その3つの帝国ホテルを舞台にした短篇集。 ほのぼの?あるいはしみじみするちょっといい話のショートショート42話。 「母と柿ピー/月明かりの下/十八年後の、新たな幕開け/父のちっぽけな夢/変わって変わらず/父の秘密/とくべつな場所/あの日の出会い/いくつものありがとう/架空の再会/あたらしい場所/しあわせは……/私のはじまり/もうじき会える/未来の花火/だれかのための/家族の元旦/いちばんうつくしい山/黄色い花と金曜日/私の舞踏会/あのころの私と出会う/山の名前/ジャズと幽霊/忘れものの重さ/彼女の真実/秘密を解く鍵/ここが彼女の家/未来を泳ぐ/ママにさよなら/違う道をいく/礎の一日/ベビールームの思い出/それぞれの季節/はじまりの一日/画面越しの乾杯/あなたを待ついくつもの部屋/このうつくしい世界で/幸福を切り取る/父と娘の小旅行/あなたはあなたの色で/花の妖精/光り輝くその場所」・読み終わってからまだ数日しか立ってないのに、このタイトルだけを見て内容を思い出せるのは悲しいけどほとんどない。タイトルを意識して読んでなかったせいもあるかもしれない(そうだと信じたい)。言い訳がましいけど、個別の話は覚えてなくても全体を通しての雰囲気というか味わいは印象に残っているしそれはとても心地の良いものだということは1話1話は味があってとってもいいのだけど42話通して読み切るのはちょっと辛いかなと感じた。・主人公の年代もいろいろ、でもやはり自分と同じ世代が主人公の作品に特に親近感というか共感をかんじた。ところで65歳の自分の世代って何て呼ぶの?と調べてみたら、厚労省の定義によると「中年」とは45-64歳、それ以上は「高年」になるらしいのでワシは堂々と「高年」であることが分かった。ちなみに「壮年」は25-44歳、「青年」は15-24歳となっている。・ホテルのロビーでコーヒーやウイスキーでも飲みながらパラパラめくりながら読んだらいいのかなと思います。 ・最後まで読んでいただいてありがとうございました。