本の森で呑んだくれ、活字の海で酔っ払い

2019/10/31(木)20:08

「被災者に寄りそう医療 震災最前線の絆/稲光宏子」(東日本大震災後の支援活動に入った全日本民医連の人たちから見たドキュメント)

エンタメ・ノンフィクション分野の本(46)

​​​東日本大震災や原発過酷事故に心血を注いで取り組んだ全日本民医連、人がともに立ち上がる意味を問いかけるヒューマンドキュメント。今後に生かすべき教訓も述べられている。 被災者に寄りそう医療 震災最前線の絆 [ 稲光宏子 ]楽天で購入 ​第1章 再生できる可能性を拾う(災害緊急医療モード全開!;しっかり生きよう!―宮城県・坂総合病院 ほか);第2章 行こう!北から南から(すべての被災者を視野に―東京・全日本民医連本部;「トイレの神様」―宮城県・長町病院、坂総合病院 ほか);第3章 限りなく「住民の生活実態」へ(「まるふく物語」―宮城県・仙台市;民医連・医療生協活動の真髄―宮城県・山元町);第4章 ここに人がいる限り―原発事故に立ち向かう(阿武隈山系―福島県・南相馬市、浪江町、富岡町;多様な願いをともに生きる―福島県・いわき市、郡山市 ほか) (内容)○急性期は津波による「低体温症」 cf.阪神淡路ではクラッシュシンドロームだった○ライフランの途絶→透析患者、HOT患者の救済が急務○「できることだけをやるのではなく、やらなければならない課題を明らかにしてみんなに発信しつつ、大きな課題に挑まねば・・・」藤末会長●自己満足で終わらせないために肝に銘じておくべき言葉です○急性期を過ぎてからのキーワードは「高齢者」「慢性疾患」」「要介護状態」「精神疾患」「心のケアチーム」「エコノミー症候群予防体操」「足浴」「保健室」「災害病棟」「福祉避難所」○「何もすることがないのは死ぬほど辛い」 元気が出るというのは、誰かの役に立つとか、励ましになるという実感ではないか●これは震災後でなくても同じ。高齢者医療のヒントにもなる。○「支援者は現地を去っていく人です。・・・だから支援者が関わった仕事は、現地の仲間につながっていくように心がける。現地の仲間を主体に置くことが大切・・・」●それはもっとも、肝に銘じておくべきことですね。○「辛いことがいっぱいあっただろうに、辛い顔をしていたらお年寄りが一層悲しいだろうと、介護士さん達は笑顔を作っていっそう大きな声で、歌っていました。」●涙がでそうになりました!○「私も両親を亡くしたとき、看護師さんに抱きしめられたのです。・・・・あなたも思いっきり泣いてください。」●ワシも涙が・・・・●民医連を職場に選んで良かったなぁ・・・と思える本でした。たまにはこんな本もいいね!民医連の震災復興に関する方針、とくに原発事故関連の方針はしっかり改めて勉強する必要ありと思いましたが、今回は理論よりも感情でってことで読み流しました、それで十分読み応えあり!​

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