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本の森で呑んだくれ、活字の海で酔っ払い

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2019.11.16
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カテゴリ:アンソロジーなど
​ 月間小説誌「すばる」に掲載された短編小説から選んだアンソロジーのシリーズ、今回は16人の作家の作品でちょっとお買い得感あり?半分くらいの作家さんは初読みなのでまた新分野開拓もできそうと期待して読んだ。つまみ食い的にあちこち順不同で、このアンソロジーは読む順序にはこだわりなく編集したのだろうかと疑問というか心配になったが、なんと!単純に作家の名前があいうえお順で掲載されているだけだった。何となくもっと考えてほしいとも思ったのだけど、シリーズ初読みの「短篇工場」もあいうえお順だった。それのほうが何となく角が立たなくていいのかも?

・回想電車(赤川次郎)
 もの悲しいファンタジー、回想は回送だった。乗り合わせた電車で次々に懐かしい人たちにあって自分の人生を振り返って懐かしむ、どこまでが現実でどこからが非現実なのかがあいまい。男の死に顔が幸せそうだったというのが救いでこの短篇の余韻を良くしていると思う。悲しいけどちょっとうれしいような読後感の良い作品。

・角筈にて(浅田次郎)
 「つのはず」と読むこと自体をまず知らなかったし、当時の東京がそんなに荒地だったことなど全く想像できない。寿司屋で父親に捨てられたことがトラウマになっていた主人公が、父親の苦悩や自分に対する愛情を知る捨てられた後全く交わることのなかった父と子の人生が父の死後になってやっと共有できるという話。それまでトラウマのために寿司が食べられなくなっていた主人公が「寿司でも食おう」と思ったというラストがよかった。

・特別料理(綾辻行人)
 密室ミステリーの人だと思って油断して読んでいたら・・・ラストはまさか!??でも、たぶんそういう意味?ゲテモノ食いのレストランで徐々にそのランクを上げていく、ついには自分の体の一部である指を食べることに喜びを・・・そしてラストに「そろそろ子どもを作ろうか」!ゾワゾワで終わる。後味は悪いけど衝撃的で印象に残る作品だった。乙一さんが書いたらもっとどろどろになっていただろうなとは思った。

・蛍ぶくろ(伊集院静)
 Audibleの対談で阿川さんと2人でホストをつとめる強面の作家というのが私の伊集院さんの唯一の印象だったけど、作品は1冊も読んだことがなかったので楽しみだった。
 お嬢様育ちだった女性がホームレスになった話で、「足音」のイメージが強調されていたように思う。こういう小説は「純文学」って言うんでしょうか?(って誰に聞いてんねん!) あまり楽しめないというか共感できない世界のような気がする。もちろん、作品が悪いわけではなく、相性とか自分の読書力の問題だと思う。

・岩(北方謙三)
 Audibleの対談にも登場したハードボイルド作家の北方さんは実はこれが初読み。ま、なるほどなぁと言った感じ。それなりだったけどちょっとのめり込むほどではないというか方向性が違うなと思った。

・猫舐祭(椎名誠)
 椎名誠は大ファンなんだけどこれはなぁ・・・って感じ。彼はSF好きで自分でも書いちゃうんだけど、エッセイや怪しい探検隊シリーズのほうが断然面白いと思う。「アドバード」だjけはちょっと面白かったような気がするけど前半を読むのがつらかった。やっぱ怪しい探検隊シリーズを全うしてほしい。

・38階の黄泉の国(篠田節子)
 篠田節子さん初読み。男と女の不条理な世界、死後の世界が不倫の場所、ホテルの38階で・・・印象に残ったっ小説ではあったと思うが、あまり好きな世界でななかった。

・プレーオフ(志水辰夫)
 プロゴルファーか女子大生と結婚か?ハッピーエンドもいいよね。

・苦労判官大変記(清水義範)
 一時期はまった作家の清水さん、これもそれなり。弁慶が実は義経で義経はそのへんの不良少年だったっていう設定は面白かったし、弁慶が義経を守って死ぬラストもうまくまとまっていたと思う。まあ昔こういう作家にはまったことがあったなという感じ。当時はあんなに笑えたのに・・・

・梅試合(高橋克彦)
 初読み作家だけど、いまいち印象に残らなかった

・盛夏の毒(坂東真砂子)
 初読み作家だけど、いまいち印象に残らなかった

・超たぬき理論(東野圭吾)
 これだけは既読だった。そんなに面白いとは思えないんだけどなあ・・・

・さよなら、キリハラさん(宮部みゆき)
 宮部作品なので期待したのだけど、イマイチだった。

​・キャンパスの掟(群ようこ)​
 群さんも実は初読み。何となく敬遠していたのだけどこれは面白かった。真面目で質素な女子大生が主人公なのだけど、勉強はできないけどお金持ちで派手な同級生と仲良くなって高級な服やなんかをもらったりするのだけど、その代償が・・・カンニング!?そう書いてしまえばつまらないんだけど、リアルな心情描写があって面白かった。

・いるか療法―突発性難聴(山本文緒)
 初読みの作家さんだけど、じめじめ・・・心の病の話、でも後味は悪くなかったけど、疲れているときには読みたくないかも。

・青の使者(唯川恵)
 エッセイは面白かったのに、暗くて不気味だった。

最初の3作と群ようこさんの作品が面白かったと思う。伊集院さんの小説を初読みできたのもうれしい。





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Last updated  2019.11.17 18:17:21
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