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本の森で呑んだくれ、活字の海で酔っ払い

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2019.11.25
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テーマ:お勧めの本(7214)
カテゴリ:ミステリー小説
​●なんで予約したんだか忘れてしまった頃になってから手元にやってきた図書館本。それだけ人気の作品だということだけど、読みだしてからすぐに、ちょっとこれは違うかな?と感じた。学校にいけない中学生たちが主人公のファンタジーみたいで青少年向けの小説だな、ラノベっぽいし、今年還暦を迎えたジジイにとっては異世界だろうな、しまった!と思って、せっかく読みだしたのだからと読み進めるうちにハマった!日曜日だったとは、考えていた予定をぶっちぎって一気読みしてしまったのだ!驚き!​

●人間関係が絡んで学校に行けなくなってしまったいわゆる「不登校」の主人公の中学生「こころ」、自分の部屋の鏡から異世界のお城に行き来でいるようになり、同じような立場の中学生と仲間になる。いろんなタイプの人がいるけど躊躇しながら仲間になっていくっていうのがなんだか自分が青少年だったころを思い出して、というかある意味現在でも同じかなとだんだん共感しながら読んでいたような気がする。ワシって精神年齢低いのか??

〇「願いが聞き届けられたと同時に、お前たちはみんな、城のことも、ここで過ごしたことも、全部を忘れる。お互いのことも忘れるし、もちろん、この私のことも」
●もろネタバレだけど、オオカミの面をつけた怪しい少女のマスター「オオカミさま」が実はリオンの亡くなったお姉さんだった!とか、学校に行けなくなった子たちの気持ちを聞いてくれて本当に理解して助けてくれる喜多島先生が、アキの将来の姿だったとか・・種明かし的な終盤を読んで読後感はすごくすっきり。読んで良かったなと思えた。

●仕掛けについては、パラレルワールド説も読みながらそうかもなと思っていたけど違っていて、タイムスリップ的な時空のひずみ説も考えながら読んでいたので驚きはしなかったし、そこがこの小説のポイントではないと思っている。ファンタジーなのでどっちでもよかったんだけど、ラストを考えるとこれしかないなと思った。

●オヤジもこっそり楽しめるエンターテイメントだと思う。

●辻村さんを読むのは直木賞受賞作「鍵のない夢を見る」に次いで2作目だけど、なんだかどよ~んとして暗い印象の前作に比べて断然、こっちのほうが面白いし読後感も良かった気がする、直木賞向きではないってこと?変だなと思ったりする。

●そうそう、このテイストってワシの大好物の作家、加納朋子さんに通じる世界かなと思った。たとえば、「​いつかの岸辺に跳ねていく | 加納 朋子​」





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Last updated  2019.11.25 20:28:25
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