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2020.02.05
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テーマ:お勧めの本(5355)
カテゴリ:歴史・時代小説
・2019年下半期第162回直木賞受賞作を図書館本で。別に選んで読んでいるわけではないが今まで読んだことのある直木賞受賞作を数えてみた。だいたい20冊目くらい(読んだかどうかあいまいな本もあって断定できないけど)、12.3%は根拠もなくまあそんなものだったのかと思う比率だったりする。

・元旦に読了した「宝島」も2018年下半期の直木賞受賞作で、沖縄民族のアイデンティティーが主題の話だったが、この「熱源」もまた、国境を勝手に決めてそこを支配しようとする人たちに対して、代々樺太に暮らしてきたアイヌをはじめとする先住民族たち、ロシアから故郷を奪われて独立を望むポーランドの人たち、それぞれのアイデンティティーを求める物語だった。


2020.2.3読了


〇「文明ってのに和人は追い立てられている。その和人に、俺たち樺太のアイヌは追い立てられ、北海道のアイヌはなお苦労している」
●「文明」の名のもとに進められる政策で生活の糧と引き換えにアイデンティティーを失うアイヌたち、日本もまた列強に対等になろうとあがいていた時代だった。

〇「そこには支配されるべき民などいませんでした」。ただ人が、そこにいました」
〇「劣っている人など、見たことがないからです」(ブロニスワフ)

・人の名前が覚えにくいのが難点だったが頑張って読んだ、読ませるだけのストーリーがあったと思う。とはいえロシア人はもちろん、アイヌの名も覚えにくかったなぁ。とりあえず主人公は「ヤヨマネクフ」でロシアっぽいけどアイヌ。ポーランド人の第2主人公は樺太に流刑になった「ブロニスワフ・ピウスツキ」はポーランド出身。
・皆、故郷を失い自らのアイデンティティを求めているということでは現代、今の自分に通じるのかもしれないとふと思った。だから直木賞で、広く読まれるのかなと。

・樺太の先住民族はアイヌだけではなくて、ギリヤーク、ニクブン、オロッコと呼ばれる人たちもいたことは初めて知ったし、考えてみれば国境なんてないところにいろんな民族がいたことは当然だなと改めて気が付いた。アイヌ以外にも大陸から来た人たち、もしかしたらアメリカ大陸から来た人たちもいたのだろうか?(犬ぞりなんかあるのでそんな気がした) 「文明人」たちが勝手に国境を定めて文明の名のもとに卑しい先住民族を自国の文化に同化させようとする、そういう大きな歴史の動きの中で、自分の民族としてのプライドとアイデンティティーを守ろうとする人たちの物語だった。

・また、ロシア革命前後と樺太やアイヌ、日本の歴史が自分の中で交わった小説でもあった。

・これはまさに歴史小説だった!アイヌの歴史やポーランドの歴史、沖縄についてももっと本当のことが知りたくなった。

・ところで「熱源」というタイトルはどうなのか?具体的には思いつかないけどもっといいタイトルはなかったのかい!と聞いてみたい気もする。






Last updated  2020.02.05 21:21:05
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