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テーマ:お勧めの本(7212)
カテゴリ:ミステリー小説
●たまたま図書館で見つけた「昆虫法医学者シリーズ」でハマった作家の川瀬七緒さんが「江戸川乱歩賞」を受賞して注目を浴びたとりあえずの作品だということなので、また図書館本でごめんなさい、川瀬さん。「江戸川乱歩賞」ってやっぱ凄いんでしょうねぇ・・・
●陰陽師とか呪いのことは全く知らないので分からないけど解説の京極さんに言わせるといくつも齟齬があるらしい。が、専門家でもないし、まあそんなことはどうでも良いんじゃないのと思わせるほどに展開がスリリングで小説として面白かった。そういえば昆虫法医学者シリーズと同じように、主人公が無駄に?ピンチになっちゃうんだけど、でも面白いから許しちゃうと言った感じ。これが仕事の医療関係だったらそうはいかないのかもしれない。 〇「不離怨願、あたご様、五郎子」「師走のときに雪なくばよろずのことに気をつけよ」 ●文化人類学者で、しかも「呪い」を研究している中澤と、親からの虐待経験を持つ若い女性が主人公、彼女の祖父が殺されたことをきっかけに事件に巻き込まれていくというストーリー展開。 ●会話が妙で楽しめる。これって今まで意識してなかったけど、自分にとっては小説を好きになるかどうかの案外に大きなポイントになってるかもしれない。 ●忌まわしい呪いの伝統を密かに面々と受け継いできた人たち、その歴史が途絶える。呪いをかけた人たちとかけられるべくして呪いをかけられた人やその家族、結局呪いはかなわず実力行使しかなかったのか・・・ ●祖父が過去に犯した罪を知り、祖父に長年の呪いをかけてついには実際に祖父を手にかけた、忌まわしい「呪い」の伝統を受け継いできた村の老人たち、真由が彼らを許してかくまっているラストがとっても良かった!
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Last updated
2020.03.28 14:35:20
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