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本の森で呑んだくれ、活字の海で酔っ払い

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2020.08.20
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テーマ:お勧めの本(7214)
カテゴリ:ミステリー小説
・法医昆虫学捜査官シリーズ5作目(ごめんなさい、全部図書館本です)。読むのは4作目だけど読んで外れのない安心のシリーズ。赤堀先生と岩楯刑事コンビの掛け合いや信頼関係も板についてきた感じ。残りの1冊もそのうちに読んでみよう。

「法医昆虫学捜査官」シリーズ1-3

・ところでタイトルの「アニマ」って何?
 アニメおたくの話題も出てきたのでその線かなと思っていたが全然関係なかった。どうも「魂」とかそんな意味らしい。タイトルの意味を理解した読者は少ないのではないだろうかと思ったりもするが、そういう私もイマイチ分かっていないのだ。


・今回の舞台は伊豆の離島神ノ出島、ミイラ化した女性、西峰果歩の死体が発見されたことから話が始まる。

〇なんでウジが途中で食べることをやめて消えたのか。その謎が、いろんなところにつながってくるとは思う
・などと、よく意味は理解できないのだが、結局は法医解剖や鑑識の結果とは違っていてもそういう昆虫の声を聴くことで真実に近づいていくといういつものパターン。ミイラや蟻の大群なら大丈夫かは分からないが、死体の中でウジ虫がうじゃうじゃみたいな場面がなくてちょっと普通?だったような気がする。

・今回は外来種であるアカカミアリという凶暴で繁殖力の強い蟻が重要なカギとなっていて、マツクイムシの調査が関与していたというのが昆虫学的な謎解きだった。

〇自分は仕事の手を抜きつつ勉強するようになったんですよ。・・・階級はそのまま給与に響きます。つまり、不真面目な自分のような人間が、真剣に職務と向き合う者よりも高給になっていく。性格的に、そういう自分が許せなくなっていたんです
・岩楯刑事の相棒になったのは新島南警察署の兵藤で、警察組織に疑問を感じつつ組織の中でうまく生きていこうとして悩んでいた潔癖症の彼の成長物語にもなっていた。

・果歩やその妹由紀に多大な保険金をかけていた両親、首つりが美徳だとする島の過去の風習は貧困の中で口減らしを正当化するためのものだった、それが書かれた「風習と民俗」という本が消えてしまった。果歩が最後に心変わりして生き直したいと言ったという真実が明らかになる。なんともやるせない。

〇「死ぬなんて考えるな。未来にはきっといいことがある。死にたくなったら、夜中でも電話してこい。君は若いんだ。いつだって輝ける。今に打ち勝て・・・。いろんなありきたりな言葉をかけてもらいました。わたし、警察マニュアルにいくつ言葉が載っているのか数えているんです。だから今は電話がちょっと楽しみ」由紀は伏し目がちにぎこちなく笑った。
・岩楯も兵藤も被害者の妹由紀を実はしっかり支えていたんだというのがまた良かった。

・このシリーズの中で一番の傑作ではないかと思う。





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Last updated  2020.08.23 17:58:41
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