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テーマ:お勧めの本(7211)
カテゴリ:音楽をテーマにした本
・本編「蜂蜜と遠雷」を読んだ人たちへのお楽しみ付録的な感じの短篇集。もちろん本当の付録ではないので通常通りの料金で購入する必要がある。ワシはどちらも図書館本だったので手元に来るまでの待ち時間は大変に長かったが懐は痛まなかった。それなりに楽しめたのだが、買うほどではないなと言った軽い感じの本だった。本編のほうは買って読みなおす価値があるなとは思っている。
・直木賞を受賞した「蜜蜂と遠雷」を発表する前後に書かれた作品で、関連したエピソードの短篇集。その後が「祝祭」でそれ以前が「予感」という意味なのだろうと思われる(たぶん)。 ・ぶっ飛んだ風間塵の自由奔放な振る舞いや演奏、ナサニエルがマサルの師匠になるまでの話、その鬱屈した芸術家ナサニエルと天才ピアニストだった三枝子の関係、課題曲になった「春と修羅」のエピソードなどなどの短篇集。 〇「あ、奏ちゃんがヴィオラを弾いてる」と思った 〇パヴェル氏が「君の楽器だね」と呟き・・・ ●その後の中で、コンクールにも出なかった奏のエピソードが語られる「鈴蘭と階段」が印象的だった。全く経験もないし想像するしかない世界なのだが、楽器と演奏者の関係がとっても興味深かった。 〇男の子は頷いてニコッと笑った。「かざま、じんです」・・・「ユウジ・フォン=ホフマンといいます。どうぞ、よろしく」(「伝説と予感」) ●まだ幼かった風間塵とホフマン先生との出会いの場面が最後の短編のラストだというのが何ともニクイね。時間が巻き戻されてまたここから物語が始まっていくような余韻を残して終わった。このラストがとても良かったなあと思う。
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Last updated
2020.09.27 19:32:39
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