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テーマ:お勧めの本(7171)
カテゴリ:鳥の本
・「カラスは飼えるか」(図書館本)が面白くて俄然興味を持ってしまったカラスとその著者の松原始氏。氏のデビュー作でよく読まれている本らしいし、その名の通り「教科書」的な本らしいのでこれまた図書館本で読んでみた(松原さんごめんなさい)。同時に「にっぽんのカラス(スーパービジュアル版)」も並行して読んでいたのでちょっとばかりカラス通になった気分だ。ハシブトガラスとハシボソガラスの違いもいろいろ分かってきたし、けっこう見分けられるようにもなった気がする(正解が分からないのであくまで「気がする」だけだ)。
・著者のカラスに関する知識とカラス愛が満載で面白い。インパクトでは初めて読んだ「カラスは飼えるか」が強かったし、並行して読んでいる「にっぽんのカラス」は写真がとってもたくさんあってビジュアルで面白い。「カラスの教科書」はその名の通り教科書的。写真はないけどイラストがちょっと笑えて面白いの魅力の一つだと思う。これら3作を松原始のカラス3部作と名付けたい。読む順番は案外「カラスは飼えるか」から始めた自分が正解のような気がする。 結) 〇この本をお読み頂いた方のカラスを見る目が、明朝は少しでも優しくなることを願ってやまない ●そういう意味では全く著者の意に沿った内容であった。もちろん私もカラスを優しい目で見るようになったのであった。 松原始氏のカラスに優しくなるための3部作 「カラスの教科書」 「カラスは飼えるか」 おまけ 「カラスのお宅拝見!」(宮崎学著)
序) 〇冗談じゃない、あれほど面白くてカワイイ鳥はいないのだ。こんな興味深い鳥を見ないのは人生の楽しみ半分くらい損している。 ●という動物行動学が専門である松原氏のカラスに関する博学とカラス愛にあふれた、読んで楽しい教科書、まさにエンタメ・ノンフィクションの本であった。 〇「こないだテレビで見たんだけど、カラスが女子供を馬鹿にするって本当なのかな」 ●そう言われた動物行動学研究室の助教授の言葉が著者の卒研でカラスを研究するきっかけになり、そのままずっと著者の松原さんはカラスを研究し続けているらしい。 ・この本の全体の構成は、「第1章カラスの基礎知識」「第2章カラスと餌と博物学」「第3章カラスの取扱説明書」「第4章カラスのQ&A」となっていてとりあえず教科書っぽい。 第1章カラスの基礎知識 ・日本で日頃見かける「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の違いについてはだいたい分ったつもりでいるがこの際、忘れないようにまた見返せるようにと表(ハシブトガラスvsハシボソガラスの表)にまとめてみた。 「カラス的グルメ(私マヨラーです)」 〇ゴミ捨て場でマヨネーズのチューブを見つけると大喜びでくわえて飛んで行き、大変な苦労をしてあのぶ厚いビニールを食い破って穴をこじ開ける。そして、そこからくちばしを突っ込んで、チマチマといつまでも舐めているのである。・・・どんだけマヨラーなんだか。 ●フライドポテトも好きらしいのでジャンクフード大好き? 〇繁華街や駅前に、飲みすぎてリバースしちゃった痕跡を見ることがある。ところが、履いた跡があるのに吐瀉物がない、 ・「貯食」(餌を隠しておくこと)に関して ●吐瀉物もカラスにとっては御馳走で片付けてくれたらしい。カラスはスカベンジャーなのでゴミはあさるけどゴミを片付けてくれる生き物でもあるのだ。共存してるな。 第2章カラスの餌と博物学 「カラスの採餌行動」 ・これも表にまとめてみたが、ハシブトは高いところが安心でそこから餌を見つけて地上に降りて餌を取ったらすぐに逃げる、ハシボソは地面を歩き回ってあるかもしれない餌を探し回るというふうにかなり行動が違うらしい。 ・ハシボソは「ターニング」(石を裏返して虫を探す)とか「くるみ割り」(上空から落としてクルミを割ったり自動車に轢かせて割ることもあるらしい)などのテクニックを有するが、ハシブトは力まかせで何でもくちばしでつついて解決しようとするらしい。 第3章カラスの取り扱い説明書 「それはゴミではありません」 〇ビニール袋+肉=? ●動物を死骸を餌にするカラスにとってはビニール袋の中にある赤いもんや茶色いもんは餌だと認識するらしい。そりゃカラスの責任じゃないよなと思う。 「頭を蹴られないために」 〇カラスによる攻撃が発生するのは巣立ちの季節、5月から6月に集中する ・カラスも案外憎めない奴だと思うようになった。実は臆病なのに子供を守るためには強敵であっても人間を攻撃するのだと知った。臆病なので正面からは襲ってこずに後ろから頭を蹴って逃げていくらしいと知ってまたなんだか親しみを持ってしまった。
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Last updated
2021.01.25 19:43:22
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